札幌市北区太平6条3丁目と同6条4丁目にまたがる、旧「太平ゴルフセンター」跡地約1万2000坪の活用法が注目されている。商業施設の誘致が有力とされ、「DCM」の名が筆頭に出ており、ジョイントするスーパーマーケットの名は、多数に及ぶ。稀にしか出てこない巨大な敷地だけに、どこに落ち着くのか、業界関係者だけでなく地域住民の関心も高まっている。(写真は、商業施設の誘致が有力とされる旧太平ゴルフセンター跡地)
1974年に開業した太平ゴルフセンターは、2023年10月31日に約50年に及ぶ営業を終えた。閉鎖した同ゴルフセンターは、その後、すぐに事務所棟や打席、鉄柱の撤去工事に入り、2024年5月頃には更地になった。住宅街が広がる中で、遠くまで見渡せる広大な敷地はどう利用されるのか、地域住民を含めて多くの人が関心を寄せている。
さる住宅関係者は、「宅地にするには、接道義務が生じ、敷地内に道路を通さなければならない。このため分譲区画が少なくなって、コストが合わない。商業施設用地として一帯を賃貸するのが、土地活用法としてはベストではないか」と言う。そうしたこともあって、聞こえてくるのがホームセンター「DCM」の名だ。折しも、「DCM」は、この場所から1㎞圏内にある「DCM篠路店」(篠路1条1丁目1-10)の老朽化問題を抱えている。さらに、この更地の所有者の一人が「DCM篠路店」の土地所有者という縁もある。商業関係者によると、「DCMは既定路線ではないか。後は、コンビを組むスーパーがどこになるかだ」と言う。
関心を示しているスーパーには、「A」、「C」、「D」、「H」などが挙がっているが、土地の賃貸料が相当な額になりそうなこともあって、直近では「D」と「H」は手をおろしたという。目下、最有力は「C」と言われ、手を挙げていないもう一つの「A」は、秘めた考えがあると言われている。注目の土地は、11月にオープンする予定の「ロピア屯田店」(イトーヨーカドー屯田店後継テナント)から1㎞圏内にあり、進出スーパーは、激戦を覚悟しなければならない。「DCM」とコンビを組むスーパーは、最後の最後までもつれそうだ。
この更地の用途地域は、第1種低層住居専用地域のため、商業施設建設には、建築基準法48条のただし書きを適用しなければならない。地域住民の合意を取り付けて、ただし書き適用の許可を市から得なければならず、通常の商業施設建設よりもハードルは高い。