ホームセンターを全国展開している、DCM(本社・東京都品川区)の前身の1社である札幌市厚別区の旧ホーマック本社ビルから「DCMHomac」のロゴが消え、「DCM」の新しいロゴに切り替わった。前々身の石黒ホーマ時代から続いた「Homac」の名称は、本丸だった旧本社ビルから消えた。(写真は、「DCM」の新ロゴに切り替わった旧ホーマック本社ビル)
(写真は、「DCMHomac」のロゴが掲げられていた頃の旧ホーマック本社ビル)

 社名の変遷は、M&Aや合従連衡の変遷でもある。釧路市で石黒商店からスタートした現DCMは、何度も社名や店舗名を変えながら全国屈指のホームセンターに成長していった。

 石黒商店時代の1976年、店舗名をそれまでの「石黒金物店」から「石黒ホーマ」に変更。1987年には、店舗名に合わせて社名も石黒ホーマに変え、1995年には関係会社と合併して、店舗名を「Homac」、社名をホーマックとした。Homacとは、Home Amenity Centerを略したものだ。

 2006年、ホーマックと中部本拠のカーマ、四国本拠のダイキが共同持ち株会社DCM Japanホールディングス(本社・東京都品川区)を設立、2010年に持ち株会社名をDCMホールディングスに変更。その時点では、各事業会社名はホーマック、カーマ、ダイキのままだった。

 2015年、各事業会社は社名にDCMの冠を付け、DCMホーマックなどに変更、店舗名も「DCMHomac」などに変えた。さらに変遷は続く。2021年、DCMホーマックなど5事業会社が合併してDCMとなり、DCMホーマックなど事業会社は消滅。ただ、持ち株会社DCMホールディングスの事業子会社の立場は継続。2022年3月、DCMは新しいロゴマーク「DCM」を制定、同年9月から店舗名をこれまでの「DCMHomac」などから「DCM」に順次統一していく作業を開始した。

 そうした中、「DCMHomac」の看板が残っていたのが、札幌市厚別区厚別中央3条2丁目1-1にある旧ホーマック本社ビル。国道12号線に面したビルの壁面には「DCMHomac」のロゴが今年に入ってからも掲げられていたが、2月になって「DCM」の新ロゴに切り替えられた。「Homac」は、北海道のホームセンターとして生きてきた証でもあった。旧ホーマックの本丸である旧本社ビルからその名前が消えたことで、「DCM」は文字通り新たなステージに入る。


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