物流施設特化型のJリート(不動産投資信託)のGLP投資法人(東京都中央区)が資産の運用を委託する資産運用会社、GLPジャパン・アドバイザーズ(同)は、江別市角山69-3にある物流施設「GLP江別」の信託受益権を35億3000万円で譲渡した。譲渡は2023年8月16日付。譲渡先は非公表。これにより、GLP投資法人の北海道所有物件はゼロになった。(写真は、江別市角山にある「GLP江別」)
「GLP江別」は、国道275号沿いにある物流施設。現在は、ロジスティード北日本(本社・札幌市東区)が、江別営業所として賃借している。敷地面積約1万639坪(3万5111・40㎡)、鉄筋コンクリート造陸屋根2階建て、延べ床面積は約5378坪(1万7749・93㎡)。2009年1月に竣工し、GLPジャパン・アドバイザーズは2013年10月に、土地建物の不動産信託受益権を15億8000万円で取得していた。
「GLP江別」の鑑定評価額は、25億2000万円。直接還元よる還元利回りは4・9%、DCF(ディスカウントキャッシュフロー)法による最終還元利回りは5・1%。GLPジャパン・アドバイザーズは、鑑定評価額を40%上回る35億3000万円で譲渡、売却益は21億7300万円になる。GLP投資法人は、売却益を投資主に分配金として還元するほか、将来の物件取得資金に充当する。
GLP投資法人は、物流施設やデータセンターの用地賃貸、売買、開発、運営管理などを行っている日本GLP(本社・東京都中央区)グループをスポンサーとする投資法人。物流のJリートでは最多の物件数を持つが、北海道の物件は今回の譲渡でポートフォリオから姿を消した。