DSC_5613 道内SM(食品スーパー)3社とGMS(総合スーパー)1社の2013年3~11月(第3四半期)期決算が8日に出揃ったが、利益率の差が目に付く結果になった。売上高経常利益率でみると、GMSのイオン北海道は4・9%に対してSMのアークスは2・9%、北雄ラッキーは0・78%、マックスバリュ北海道は0・77%だった。各社とも売上げの増加を利益率の改善にどう結び付けていくかが課題になっている。(写真は、イオン札幌平岡店)
 
 利益率が改善しているのは、イオン北海道。第3四半期売上高は前年同期間比2・7%増の1138億4000万円で、営業利益は同10・9%増の58億2000万円、経常利益は同13・5%増の56億1200万円。食品の売上げは、全体の55%弱を占めるが、イオン札幌桑園店で10月から始めた「おかず量り売りバイキング」が好評でその後3店舗に導入、冷凍食品売場の拡充も9店舗で実施、既存店の食品売上げは前年同期間より3・7%増加した。また、食品ディスカウント業態を導入している根室店、旭川春光店、厚岸店では同4%の増加。ショッピングセンターではテナント入れ替えを桑園店、発寒店、千歳店で実施して集客増に結びつけた。
 
 アークスは売上高が6%増加して3366億5400万円になったが、営業利益は6・2%減の88億3100万円、経常利益は4・4%減の97億4700万円になった。アークスRARAカードを8月から東北のユニバースとジョイスに導入し約60万人の入会があり、道内を含めて240万人に迫る会員数になっている。9~11月期は売上高と経常利益は増加したが、それまでに実施した新規出店や店舗改装など活性化投資負担が響き減益になった。純利益は、公正取引委員会に課徴金として納付した12億8700万円を特別損失に計上したため30・1%減の43億8400万円。
 
 マックスバリュ北海道は、決算期変更のため前年同期間との対比はできないが、簡便食材を中心としたデリカゾーンの活性化投資を積極的に行い同一期間の売上げは7%増加、客数は3・4%、客単価は3・6%それぞれ増加した。売上高に占める経費率も同一期間比で0・8ポイント改善した。
 
 北雄ラッキーは催事に合わせた商品の品揃えがタイムリーに進み生鮮食品も魚介類がリード役を担って0・1%の微増収となったが、粗利の安定と作業効率化などによって経費を圧縮、利益は大きく伸びた。
 
 各社とも売上げは順調に増加しており、固定費の削減やPB(プライベートブランド)導入による仕入れ価格の低減などでいかに利益を確保していくかが課題になっている。
各社の3~11月期決算は以下の通り。カッコ内は前年同期比。
 
■アークス
売上高3366億5400万円(6%増) 営業利益88億3100万円(6・2%減) 経常利益97億4700万円(4・4%減) 純利益43億8400万円(30・1%減)
売上高営業利益率2・6%  売上高経常利益率2・9%
 
■イオン北海道
売上高1138億4000万円(2・7%増) 営業利益58億2000万円(10・9%増) 経常利益56億1200万円(13・5%増) 純利益34億1400万円(23・3%増)
売上高営業利益率5・1% 売上高経常利益率4・9%
 
■マックスバリュ北海道
売上高665億9100万円 営業利益4億7500万円 経常利益5億1800万円 純利益1億9500万円
売上高営業利益率0・71% 売上高経常利益率0・77%
 
■北雄ラッキー
売上高319億3400万円(0・1%増) 営業利益3億400万円(12%増) 経常利益2億5000万円(27・7%増) 純利益1億3700万円(2・5倍)
売上高営業利益率0・95% 売上高経常利益率0・78% 


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