DSC_5204DSC_5188 いちまる(本社・帯広市)は、帯広市内や近隣町村で展開する食品スーパーで、イオンのプライベートブランド(PB)『トップバリュ』商品の販売を始めた。いちまるがイオン傘下のマックスバリュ北海道(本社・札幌市)と業務・資本提携の基本合意をして1ヵ月。早くもイオンのPB商流が動き始めた。(写真左は店内入口に告知されているトップバリュ商品販売の案内、写真右は音更町の「ルーキー店」)
 
 11月2日現在、いちまるは「ルーキー店」(音更町木野大通東10丁目)、「プラザ・いちまる」(帯広市西5条南35丁目)、「プラザ・いちまる清水店」(清水町)などで、トップバリュ商品の販売を始めている。
 
 売場のレイアウトには組み込まず、特売や催事を販売するスペースを利用し、トイレットペーパーやティッシュといった日用品のほかマヨネーズやキャノーラ油、カップ麺、レトルト食品、リカー商品を揃えている。コーナーや店舗入口では、『トップバリュ』商品の取扱いを始めたPOP広告も展開されている。
  
 商品調達や配送といった商流を本格的に導入するためには通常2~3ヵ月が必要とされる。いちまるは、マックスバリュ北海道と提携で合意したことに伴い、イオンの商流を取り入れることになるが、そのタイムラグを解消するため、いちまるの株式を15%弱保有するダイイチに商流継続を申し入れたとされている。いちまるは7月にダイイチがイトーヨーカ堂と業務・資本提携したことに反発。ダイイチとの提携解消を申し入れているが、その一方でイオン商流の本格導入までの間、ダイイチの商流を維持したい考え。
 
 そうした中で、特売・催事商品のコーナーでのイオンPB『トップバリュ』の一部商品の販売を始めた。また、ダイエー系のビッグ・エー(東京都板橋区)商品も一部導入しており、今後イオン・カラーがさらに強まりそうだ。
 
 なお、業界内ではダイイチがオープンさせたばかりの音更店に近い「ルーキー店」が年内にマックスバリュ北海道が展開する格安スーパー業態の「ザ・ビッグ」に転換するという話が流れているが、「短期間での業態転換は不可能。年明け以降ではないか」(業界関係者)と早期転換は難しい情勢のようだ。


この記事は参考になりましたか?