コープさっぽろ(本部・札幌市西区)の大見英明理事長が、2025年度「食品産業功労賞」(主催・日本食糧新聞社、後援・農林水産省、環境省)の流通・情報部門で受賞した。2025年11月4日に贈呈式が行われた。
(写真は、第58回食品産業功労賞の流通・情報部門贈呈式。左が大見英明氏=コープさっぽろ提供)
「食品産業功労賞」は、食品産業の発展に寄与した個人、団体を表彰するもので、1967年に日本食糧新聞の創刊25周年を記念して創設された。業界の権威者による厳正な選考のもと、毎年授与されている。大見氏の受賞は、長年にわたって生活協同組合の枠を超えて、地域社会の発展に尽力し、持続可能な流通体制の確立、地域経済の活性化、消費者と生産者をつなぐ仕組みづくりに取り組んできた実績が評価された。
大見氏の受賞コメントは、次の通り。
「コープさっぽろは、1998年の実質的な経営破綻から再生し、2025年に創立60周年を迎えることができまし た。このたびの受賞は、私個人へのものではなく、長年にわたり、地域のくらしを支え、協同の力を信じて行動してきた多くの組合員、職員、そして生産者や取引先の皆さまと共に、いただいたものと受け止めています」
「コープさっぽろは、『つなぐ』をテーマに、『人と人をつなぐ、人と食をつなぐ、人と未来をつなぐ』の3つをこの10年間、ミッションとして掲げて歩んできました。未来は、決して明るいものではありません。地域での人口減少や過疎化がさらに進展することから、北海道が問題の先進地となることを見通し、北海道でのくらしの問題解決をテーマに取り組んできました」
「スーパーマーケット事業と宅配トドックの無店舗事業を柱にしながら、食を中心に、買い物難民対策としての移動販売事業、高齢者に食事を提供する夕食宅配事業、そして自治体からの要請を受け、学校給食事業の分野へと広がりをもつことができました。さらには、北海道での未病管理として、健康診断事業もスタートさせています」
「地域が縮小する中で、生活をめぐるさまざまな問題を、私たちは事業として解決すべく、今後とも進んでいきたいと思います。協同組合は、単なる経済組織ではなく、人と人とが支え合い、地域の未来を自らの手で形づくるための民主的な学びの共同体でもあります」
「利益は社会に還元し、組合員さんと喜びと責任を分かち合う、そこに私たちの原点があります。この賞を励みとして、これからも『一人ひとりが主役の協同社会』の実現に向けて、挑戦を続けてまいります。 地域の人々が安心して食べ、語り合い、支え合う、その風景こそが、私たちの願う豊かさのかたちでもあります。 改めて、今回の栄誉に深く感謝申し上げ、皆さまと共に未来をひらく決意を新たにいたしました」



































