道南ラルズ(本社・北斗市)は、2025年10月初旬に「ビッグハウスアドマーニ」(函館市美原3丁目13-15)を「スーパーアークスアドマーニ」に業態転換してオープンさせる。これによって、同社が展開する店舗から、「ビッグハウス」業態がなくなり、「スーパーアークス」と「ラルズマート」の2業態になる。(写真は、「ビッグハウスアドマーニ」)
「ビッグハウスアドマーニ」は、旧ユニークショップつしまが「ア・ドマーニ美原店」としてオープンさせたのが前身で、道南ラルズが、店舗承継後の2004年12月に「ビッグハウスアドマーニ」にリニューアルした。今回、それ以来、ほぼ20年ぶりの大幅リニューアルになる。改修費は約3億円で、冷凍設備機器などの約半数を更新するとともに、アークス(本社・札幌市中央区)グループ各社が展開している「スーパーアークス」業態の最新MD(販売政策)を導入する。2025年9月下旬から一時休業、同年10月初旬にオープンさせる。
具体的には、水産売り場で「さかなやの寿司」や水産惣菜の「おさかな食堂」を展開するほか、冷凍食品の強化、デリカ部門では、鉄板焼きのメニューを取り入れ、ピザのインストア生産も始める。「ビッグハウス」業態は、大容量パックなど、世帯人数の多い客層を主力ターゲットにしていたが、20数年が経って社会環境や生活環境が変化、単身世帯が増えていることから、少容量パック、食べきりサイズを豊富に揃えた「スーパーアークス」業態に転換することにした。これによって、道南ラルズの大型店8店舗は、全て「スーパーアークス」になる。
函館市内の食品スーパー業界は、トライアルが「北美原店」を2024年10月にリニューアルするとともに、同年12月には「グランディールイチイ店」をオープンさせるなど、低価格化に拍車がかかっている。道南ラルズは、「スーパーアークス」への転換によって、キメ細かな商品展開を行い、競争力を高める。同社によると、「ビッグハウスアドマーニ」は、同社店舗の中で最大の売り上げがあったが、2022年9月にオープンした「スーパーアークス千代台店」にその座が移ったという。今回の業態転換を伴うリニューアルによって、再び1番店を目指す考え。今野伸社長は、「リニューアルによって10%増の売り上げを狙いたい」としている。