イオン(本社・千葉市)がダイエー(同・東京都江東区)の子会社化を目指して実施していた株式公開買い付け(TOB)が22日に成立、イオンのダイエー株式の持ち株比率は19・89%から44・24%になった。これにより、ダイエーはイオンの連結子会社になり、ダイエーとイオンの一体化が進むことになる。道内ではスーパー業界のイオン化率が一挙に高まりそうだ。(写真は、ダイエー滝川店)
 
 ダイエーの店舗は、GMS(総合スーパー)10店舗、食品スーパーであるグルメシティ7店舗、百貨店のカテプリ1店舗の合計18店舗。ダイエーの北海道エリアの売上高はおよそ600億円程度と見られている。
 
 一方、イオンはイオン北海道の展開するGMSが28店舗、スーパーセンター(SUC)3店舗、小型食品スーパーのまいばすけっと8店舗の合計39店舗あり年間売上高は1520億円(2013年2月期)。
 
 ダイエーとイオンは、偶然にも道内GMS店舗では棲み分けができている。ダイエーの札幌市内店舗6店舗(麻生店、琴似店、栄町店、札幌円山店、新さっぽろ店、東札幌店)は、イオン北海道の7店舗(発寒店、桑園店、苗穂店、元町店、平岡店、西岡店、藻岩店)と競合する商圏ではないほか、イオンのGMSがない函館地区にダイエーはGMS2店舗(上磯店、湯川店)、さらにイオングループのマックスバリュ北海道の食品スーパー(SM)も同地区には2店舗(石川店、堀川店)のみだが、グルメシティは5店舗(柏木店、富岡店、深堀店、弁天店、万代店)あって相互補完できる店舗配置になっている。
 
 さらにダイエーGMSのない旭川にイオン北海道は3店舗(春光店、永山店、西店)を出店している。競合するGMSは岩見沢地区くらいしかない。
 
 イオンのダイエー子会社によって、イオングループの道内でのGMS(SUCを含む)は41店舗、マックスバリュ北海道とグルメシティの食品スーパーは合計80店舗になる。
 
 GMSに関して言えば、イトーヨーカ堂が道内12店舗展開しているが、9月には札幌市内の新川店を閉店するため11店舗になるほかドン・キホーテグループの長崎屋が4店舗あるだけ。道内GMSのイオン化率は7割を超えることになる。


1人の方がこの記事に「いいんでない!」と言っています。