年末の北海道流通業界である噂が駆け巡っている。「イトーヨーカドー屯田店」の後継テナントとして「イオン」が名乗りを上げているというものだ。多くの流通関係者が口にしており、真偽は定かではないものの、2023年を象徴するような噂と言えそうだ。(写真は、「イトーヨーカドー屯田店」)

「イトーヨーカドー帯広店」に続いて、「イトーヨーカドー北見店」の2024年閉店が確実となり、流通関係者の関心は残る札幌市内の「イトーヨーカドー」4店舗がどうなるかということに移っている。既に「アリオ札幌」の核テナントである「イトーヨーカドーアリオ札幌店」の3階衣料品売り場などが2024年1月初めに営業を終了する予定で、4店舗にも閉店の足音が忍び寄る気配が漂う。

 札幌市内の「イトーヨーカドー」の全撤退ということは考えづらいものの、イトーヨーカ堂のこれまでの足取りをたどると、ないとは言い切れない。そんな中で、浮上しているのが「イトーヨーカドー屯田店」の後継テナントに「イオン」が入るというもの。札幌市内4店舗の「イトーヨーカドー」を見ると、「琴似店」や「福住店」の近くには「イオン」の大型店があり、仮に退店したとしても「イオン」が入る確率は少ないと思われる。

「屯田店」の近くには「イオンスーパーセンター」があるものの、既存の「イオン」とは被らない唯一の店舗と言ってもよい。それだけに、噂だけでは終わらない真実味が潜んでいる。すでに地権者との交渉が進んでいるという話も飛び交っている。2023年を象徴するような年末奇譚、来る年の北海道流通業界の激震を暗示しているようだ。


86人の方がこの記事に「いいんでない!」と言っています。