【スーパー余聞】38年前の道内スーパーストア売上高ランキング

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 年末が迫り、大掃除の時期に入ってきた。資料整理の中から出てきたのが、昭和61年度(1986年度)の「道内有力スーパーストアランキング」。帝国データバンク札幌支店が現在も続けている定番ランキングだが、当時の順位は、現在とかけ離れている。38年前の順位は、さて。(写真は、北雄ラッキーの旧山の手店=2014年2月撮影)

 出てきたのは、昭和62年(1987年)7月9日発行の「北海道版帝国情報」。表題は、「道内有力スーパーストア 61年度売上高ランキング」。昭和61年4月から62年3月までに決算を行った、地場スーパーストアを対象にしている。1位から102位までの売上高や前期比、店舗数が出ており、当時の流通業界を知ることができる。

 1位は、前年の2位から順位を上げた北雄ラッキー(札幌市)で、売上高は218億812万円、前年比5・5%増、店舗数は30(うちSM=スーパーマーケット18)とある。2位は、前年の1位から順位を下げた札幌フードセンター(札幌市)で、売上高は214億3680万円、前期比3・4%増、店舗数は19。3位は、前年同順位の定鉄商事(札幌市)で、売上高207億6350万円、前期比3・1%増、店舗数は15。4位は、前年同順位のホクホー(札幌市)で、売上高207億634万円、前期比3・5%増、店舗数は11。5位は、前年の7位だった三島(士別市)で、売上高は155億1685万円、前期比12・3%増、店舗数は19。

 現在では、アークス、イオン北海道、コープさっぽろの3強が、7~8割近くのシェアを誇っているが、当時は、こうした流通再編前夜と呼ぶにふさわしいほど、スーパーが林立している。アークスグループでは、定鉄商事(後の東光ストア)が3位、三島(後の道北アークス)が5位のほか、大丸スーパー(札幌市、後のラルズ)が7位で、売上高145億8598万円、前期比5・6%増、店舗数は13、ユニークショップつしま(函館市、後の道南ラルズ)が8位で、売上高124億2530万円、前期比11・4%増、店舗数13(うちフランチャイズ5)、福原商店(帯広市、後の福原)が11位で、売上高109億3165万円、前期比22・3%増、店舗数21、ふじ(旭川市、後の道北アークス)が16位で、売上高91億1585万円、前期比6・7%増、店舗数21(うちフランチャイズ3)、イチワ(北見市、後の道東アークス)が29位で、売上高46億6427万円、前期比3・8%減、店舗数は7(うちSM6)などとなっている。

 イオン北海道は、前身の1社、札幌フードセンターが2位、ホクホーが4位に入っており、王子サービスセンター(苫小牧市)が9位で、売上高120億1538万円、前期比2・6%減、店舗数9、住友石炭鉱業(札幌市)が18位で、売上高81億6703万円、前期比0・3%減、店舗数16、一丸センター(帯広市)が28位で、売上高48億2554万円、前期比3・0%減、店舗数11などとなっている。コープさっぽろ(当時は札幌市民生協)は、ランキング対象には入っていなかったようだ。

 ちなみに、第一スーパー(帯広市、後のダイイチ)は10位で、売上高116億1626万円、前期比・6・6%増、店舗数22、ホクレン商事(札幌市)は15位で、売上高92億272万円、前期比4・5%増、店舗数は12、豊月(芦別市)は40位で、売上高32億3798万円、前期比18・6%増、店舗数7となっていた。当時のランキングには、サンドール北海道やホリタ、コーセー、菱栄商事、うらべ、月寒デパートなど、今はないスーパーの名前も出ており、道内スーパーの消長を示していて興味深い。

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