「ヨーカドー」に続き「西友」も閉店へ、地下鉄福住駅界隈は一時的スーパーゼロ地帯に

流通

「イトーヨーカドー福住店」(札幌市豊平区2条1丁目2-5)が2024年9月23日、28年間の営業を終了した。6日後の同年9月29日(日)には「西友福住店」(福住1条3丁目10)も閉店、地下鉄福住駅界隈は、後継店舗が営業を開始するまで、しばしの間、スーパーマーケットゼロになる。(写真は、2024年9月23日に閉店した「イトーヨーカドー福住店」)
(写真は、2024年9月29日に閉店する「西友福住店」)

「イトーヨーカドー福住店」の最終営業日を迎えた23日。訪れる客が一段と多くなった午後、地下1階食品売り場は、「売り尽くし」のポップや空になった什器に掛けられた紅白の暖簾が、独特の空気感を醸し出していた。1000円の「お惣菜ハッピーバッグ」が山のように積まれ、他の惣菜類も多く用意されていた。冷凍食品や日配品はほぼ完売、青果コーナーにもほとんど商品がなかったが、鮮魚や精肉は、意外にも豊富に商品が揃っていた。レジは増設されており、レジ待ち客が並ぶことはなかった。

 1階の化粧品と日用品のフロアでは、店員の「最後だよ」の声が響いた。利用客のお別れメッセージが寄せられたコーナーでは、ボードにびっしりと「ありがとう」などの声が寄せられ、この日もメッセージを書く人の姿が途切れなかった。閉店は19時。店舗側は、《お客様の安全面の確保・近隣交通状況に配慮し》、閉店セレモニーを実施しなかった。

「イトーヨーカドー福住店」は、静かに28年の歴史に幕を閉じたが、「西友福住店」も閉店カウントダウンに入っている。こちらは「イトーヨーカドー」から遅れること5年、2000年11月にオープンした。今回、「イトーヨーカドー」と同様、「西友」の北海道9店舗全撤退に伴って閉店することになった。

 大箱2スーパーの連続閉店によって、福住駅界隈は、一時的にスーパーゼロ地帯になる。「イトーヨーカドー福住店」の後継テナントは「ロピア」だが、一部テナントが、10月24日(木)に先行オープンするものの、本体の「ロピア」のオープンは、年明けになる可能性もある。また、「西友福住店」の後継は、「ザ・ビッグ」で、こちらは11月30日(土)にオープンする。

 後継スーパーが開店するのは、早くても2ヵ月後となり、地下鉄利用者や周辺住民は、新たな買い物先を探さなければならなくなる。近隣スーパーには、「コープさっぽろ月寒ひがし店」「スーパーセンタートライアル月寒店」「スーパーアークス月寒東店」「業務スーパー月寒西店」のほか、ひと駅前の月寒中央駅直結の「フードセンター月寒中央店」などがある。どこが受け皿として多くの買い物客を呼び込むか、年末商戦を控えて、各スーパーの戦略が問われそうだ。

関連記事

SUPPORTER

SUPPORTER