「マックスバリュ」と「スーパーセンタートライアル」、“室蘭東の陣”は1ヵ月半の短期決戦

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 トライアルカンパニー(本社・福岡市東区)が、2024年7月上旬に居抜きオープンさせる「スーパーセンタートライアル室蘭東店」(室蘭市東町1丁目8)とイオン北海道(同・札幌市白石区)が展開している、既存の「マックスバリュ室蘭東店」(東町1丁目12-17)の激突商戦は、わずか1ヵ月半ほどの短期決戦になる。「マックスバリュ室蘭東店」が、店舗老朽化で同年8月31日で閉店するためだ。両店舗が至近距離で向き合う局地戦は、勝敗が決まる前に終了することになりそう。(写真は、2024年7月上旬に開店する「スーパーセンタートライアル室蘭東店」=右と同年8月末に閉店する「マックスバリュ室蘭東店」)

 周辺一帯は、2000年にオープンした弥生ショッピングセンターを形成しており、「ニトリ」や「ツルハ」など商業施設が集積、「マックスバリュ室蘭東店」もそうした中の1店舗。元々は、室蘭の地域生協コープクレアが入っていたが、2003年に自己破産。その後継テナントとして「マックスバリュ室蘭東店」が、居抜き出店した。以来、弥生SC内の唯一のスーパーマーケットとして営業してきた。

「スーパーセンタートライアル室蘭東店」が、移転のため閉店した「DCM弥生店」跡に居抜き出店することが明らかになったのは、今年4月頃。その後、出店に向けた改装作業が着々と行われてきた。弥生SC内で二つのスーパーマーケットが激突するのは必至とみられていたが、イオン北海道は6月中旬、「マックスバリュ室蘭東店」を8月31日に閉店することを発表した。築24年が経過して外壁や店内天井、床の老朽化が激しく、買い物客に快適な環境を提供できなくなってきたため。

 イオン北海道によると、「同店を改装するよりも、近くにある大型店の『イオン室蘭店』を改装する方が、お客さまのニーズに応えることができるため、『イオン室蘭店』の活性化を図ることにした」(広報)と話す。「イオン室蘭店」は、公設地方卸売市場跡地に移転新築が予定されているが、着工が2027年度以降となるため、既存「イオン室蘭店」の魅力向上に取り組むとしている。

「マックスバリュ」VS.「スーパーセンタートライアル」の真正面対決となる「室蘭東の陣」は、1ヵ月半の短期決戦となり、両店舗の激突は、次の場面への持ち越しとなる。なお、「マックスバリュ室蘭東店」の閉店によって、室蘭市内に「マックスバリュ」がない状態になる。

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