「北海市場屯田店」がスーパーサンシ(三重県)の最強ネット宅配導入、「ヨーカドー屯田店」閉店後に開始

流通

 地域密着の生鮮スーパー「北海市場」を展開するモリワキ(本社・札幌市西区)は、「北海市場屯田店」(同市北区屯田8条4丁目5-2、ジョイフルエーケー屯田店内)でネット宅配事業を始める。「イトーヨーカドー屯田店」の閉店に伴い、同店の配送サービスもなくなることから、商圏が重なる「北海市場屯田店」がネット宅配を導入、近似サービスとして地域住民の利便性を確保する。(写真は、「北海市場屯田店」)

「北海市場屯田店」は、2018年10月にオープンした店舗。「イトーヨーカドー屯田店」の向かい側にある大型ホームセンター「ジョイフルエーケー屯田店」1階で展開し、両店は共生してきた。今回、「イトーヨーカドー屯田店」が2024年7月28日(日)に閉店することになり、同店で購入した商品を配送するサービスも終了する。このため、モリワキは「北海市場屯田店」で、ネット宅配を展開することにした。具体的には、三重県で13店舗を展開しているスーパーサンシ(本社・三重県鈴鹿市)のフランチャイズ事業としてネット宅配のシステムを導入、6月6日から同店内で会員(当面、戸建て限定)を募集し、9月18日(水)からスタートする。

 月額会費は550円(税込み)、注文はスマホ、パソコンから24時間受け付ける。当日の10時までに注文すると、17時までに届ける。鍵付きの宅配ロッカーを無料で提供、敷地内に設置してもらうことで置き配ができるようにする。ロッカーには保冷箱も設置するため、冷凍・冷蔵商品も対応可能。配達料は無料(税抜き1500円未満はサービス料税込み110円)、月額会費を払えば、1ヵ月に何回でも利用できる。支払いは、クレジットカードのみ。配達エリアは、札幌市北区の一部と石狩市の一部約6万世帯。

 モリワキは、「北海市場屯田店」にネット宅配車であることを知らせる、ラッピングを施した軽トラックを3台導入する。平均単価3500~5000円を想定、生鮮の需要が高いとみている。6万世帯の1~2%の利用を見込む。同社の今野一彦副社長は、「スーパーサンシのシステムは20年来の蓄積があり、全国でFC展開もしている最強のネット宅配システム。それらを活用することで、地域住民のニーズに応えたい。積雪時など天候が悪い時には、ぜひ利用してもらいたい」と話している。

「イトーヨーカドー屯田」の後継テナントは、首都圏のディスカウントストア「ロピア」で、一部テナントは8月29日に先行オープンする。本丸「ロピア」の出店日は明らかになっていないが、「北海市場屯田店」は、ネット宅配で閉店後の買い物客の利便性をフォローするほか、リアル店舗の活性化も実施していく。

関連記事

SUPPORTER

SUPPORTER