食品スーパーマーケットで最大の書き入れ時、12月商戦。アークス(本社・札幌市中央区)の中核子会社ラルズ(同・同)は、既存店売上高が前年12月と比べて105・9%と、高い伸びで着地した。また、母店とも言える「スーパーアークス山鼻店」のお膝元に進出した「マックスバリュ(MV)山鼻店」の影響について、マイナス幅は5%前後だったことを示した。(写真は、「スーパーアークス山鼻店」)
スーパーマーケットにとって12月は、最も売り上げが伸びる月。12月商戦、とりわけ最後の1週間をいかに戦うかが、1年間52週MD(販売政策)の最大焦点といってもよい。ラルズの12月を見ると、既存店売上高は前述のように105・9%と高い数字をキープ。客数は104・2%、客単価は101・6%だった。1点単価は104・0%、1人当たりの買い上げ点数は97・7%だった。1人当たり買い上げ点数の推移を見ると、第1四半期94・2%、第2四半期が94・8%、第3四半期が97・5%、第3四半期累計で95・5%になった。
アークスの古川公一副社長は、「四半期ごとに見ると、1人当たりの買い上げ点数は着実にアップしてきていることと、客数が増えていることが、既存店売上高の高い数字を維持できている要因。モノの値段が上がってきている中、エネルギーコストがかさむ冬場に入り、お客さまは納得する価格で品揃え、鮮度がきちんと提供できているチェーンに足が向いている。その対象が、ラルズになっているのではないか」と分析した。
また、本社隣接の母店とも言える「スーパーアークス山鼻店」から約250mの距離に出店した、イオン北海道(本社・札幌市白石区)の「マックスバリュ山鼻店」の影響について、「(10月25日の)オープン当初は1割以上売り上げの減少があったが、12月は5%前後のマイナス影響まで縮まった。通常は、1年経つと落ち着くが、1年経たずに前年100%のレベルまで回復したい」(古川氏)と話していた。