イオン北海道の2013年2月期決算は、食品部門が2・2%増の814億3900万円で経常利益過去最高の原動力に

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 イオン北海道(本社・札幌市)の2013年2月期は売上高1520億5400万円(前期比0・6%増)、営業利益80億5200万円(同5・3%増)、経常利益76億7700万円(同8・7%増)、純利益30億3800万円(同26・4%増)になった。2期連続の増収増益で、経常利益は過去最高、売上高営業利益率も5・3%を記録した。好業績の牽引役は食品部門。同部門は814億3900万円を売上げ12年2月期に比べて2・2%の増加になった。1株7円の7期ぶり配当も実施する。(写真は、2012年3月に価格強化型食品売場にリニューアルしたイオン旭川春光店。2012年3月撮影)
 
 食品部門では、12年3月にイオン旭川春光店を、9月には根室店をそれぞれ価格強化型店舗にリニューアルしたほか、6月には釧路店を大幅リニューアルし道東初出店のテナントを含む20店舗を導入、ショッピングセンター全体の集客増を図るなどリニューアル投資が業績アップにつながった。
個食や簡便食のニーズに対応した品揃えで冷凍食品部門は既存店の前期比で108・7%と大幅増になった。都心型小型食品スーパーの「まいばすけっと」は期中に7店舗出店、札幌市内のネットスーパー実施店のうち札幌発寒店、札幌桑園店の宅配事業をスーパーセンター手稲山口店に集約したことでコスト削減、受注拡大に結び付いた。
 
 この結果、食品部門売上高は既存店の前年比で0・9%増加(新店を含むと2・2%増)、客数も1・1%伸びた。なお、衣料部門は353億2000万円(前期比99・5%)、住居余暇部門は319億3700万円(同99・3%)と前期を割り込んだ。
 
 14年2月期は、「まいばすけっと」の多店舗化と自転車専門店「イオンバイク」の路面店展開を進めるなど総合スーパーと専門店のベストミックスを推進、売上高は1543億円(1・5%増)、営業利益81億円(0・6%増)、経常利益77億円(0・3%増)、純利益31億円(2・0%増)を目指し、1株当たりの配当も3円増配で10円を予想している。
 
 なお、5月28日の株主総会で植村忠規会長(66)は退任する。植村氏はジャスコが北海道初の大型ショッピングセンター(SC)として2000年に開設したジャスコ札幌平岡SC(現イオン札幌平岡SC)の初代店長を務めるなどジャスコ(現イオン)の北海道進出を実質的に仕切ってきた。ポスフールとの合体でイオン北海道が誕生後には06年3月から社長を務め11年5月に会長に就任していた。

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