コープさっぽろ(本部・札幌市西区)の2022年度(2022年3月21日~2023年3月20日)決算(速報)は、事業高(売上高)3140億4000万円、事業剰余金(営業利益)48億9200万円となり、前年度比1・4%の増収、31・7%の営業減益となった。当期剰余金は19億円を見込み、48%減少する。収益認識適用前の実績で、適用後の事業高は2940億1400万円だった。(写真は、物流投資が続くコープさっぽろグループの北海道ロジサービス)
部門別事業高(収益認識適用前)は、店舗事業が1912億1500万円で前年度(1912億6800万円)と同水準だった。宅配事業は1119億4000万円で同3・1%増加した。事業経費は、エネルギーコストの上昇による電気料金をはじめとする水道光熱費が、前年度より11億6000万円増加して46億9800万円になるなど合計で793億3700万円、前年度より4・9%増加した。事業外損益は、5億1900万円の赤字となり、経常剰余金(経常利益)は、44億1400万円、前年度比32・3%減少した。
店舗事業では、2022年3月に「しずない店」を移転建て替え、同年6月に「西岡店」を大型改装、同年10月に「そうえん店」を新規出店した。宅配事業は、利用者が2万人増加して、加入世帯数は46万世帯と好調に推移した。宅配事業のうち、灯油を除く事業高は1016億2000万円となり、前年度より5・4%増加した。
組合員数は、197万934人で前年度より4万9836人増えた。組合員拠出金は、出資金が868億7700万円となり、前年度比36億3800万円増加、組合債残高は268億5200万円と、同51億9700万円減少した。銀行借入金は、14億5000万円、同5億5700万円減少した。
2023年度は、事業高3009億1600万円(収益認識基準適用後の2022年度比2・3%増)、経常剰余金は41億7200万円(同5・5%減)を予想する。店舗事業は1815億4000万円(同2・6%増)、宅配事業は1143億4400万円(同2・4%増)を見込む。
2023年度の設備投資は99億円を予定、「きたひろしま店」(15億円)、「新さっぽろ店」(4億円)、新店舗の用地買収(8億円)、「無印良品」向けテナント棟の建築など(7億円)のほか、「藤野店」改装に3億円、「パセオすみよし店」改装に2億円、冷食強化改装に2億円、PB(プライベートブランド)スイーツ「トヨヒコ」の導入改装に1億円など。宅配事業では、釧路市、根室市、網走市に13億円でセンターを建設する。
コープさっぽろ関係会社の設備投資は、北海道ロジサービス(本社・江別市)の冷凍倉庫新設に42億円、物流倉庫再構築に27億円、北海道はまなす食品(同・北広島市)の江別移転に22億円などを投じ、トータル135億円でグループ全体では234億円になる。