イオン北海道(本社・札幌市白石区)は11月18日、河東郡音更町に「マックスバリュ音更店」(木野大通東10丁目6-27)をオープンさせた。同社が十勝圏で展開する食品スーパーは、地場のいちまるから承継した店舗を「マックスバリュ」に変更した7店舗だったが、今回は初の新店舗。「ここを起点にマックスバリュ店舗を地域により深く浸透させていきたい」(イオン北海道青栁英樹社長)としている。(写真は、11月18日にオープンした「マックスバリュ音更店」)

 イオン北海道の前身の一つであるマックスバリュ北海道は、2015年10月に、十勝の地場スーパーいちまるの店舗を承継して十勝に進出。不採算店舗の閉店や店舗名を「マックスバリュ」に転換、MD(販売政策)の変更などに時間を要し、攻めの営業に体制を振り向けることが難しかった。

 音更進出の構想は、7年ほど前からあったが、イオン北海道との統合で具体化が遅れた。一度は設計図面ができあがっていたものの、統合後に白紙になり、再度設計をやり直した。当初の店舗面積は約2000㎡だったが、それを約2500㎡に広げた。約3000㎡にする意見もあったというが、出店が遅れたため見合う敷地を確保できなかった。

 ともあれ、店舗面積を約2500㎡にしたことで、通常の「マックスバリュ」では展開できなかったヘルス&ビューティーケア(H&BC)の売り場展開が可能になった。「H&BCは、イオンのGMS(総合スーパー)の強みのカテゴリー。それを食品スーパーの中に組み入れることができた」(青栁社長)。

 2020年3月に新生イオン北海道が誕生して以来、「マックスバリュ」では初の新店舗で、統合メリットをMDに生かした攻めの店舗と位置付けられる。H&BC売り場にはコーナーサインが設けられ、イオンのGMSでしか置いていない石鹸の「マルシェボン」やクナイプのバスミルクなども用意している。



(写真は、ヘルス&ビューティーケアのコーナーサインと「マルシェボン」やクナイプのバスミルク)

 生鮮食品では、地場野菜や地元ブランド肉など地域食材を豊富に揃え、惣菜やインストアベーカリーでは地元産原材料を利用した商品を展開。また、加工食品売り場と日配売り場に電子棚札を導入、タイムリーに価格表示を行うとともに、従業員の張り替え作業負担を軽減する。

 青栁社長は、「この店舗では、ローカル商材を一歩踏み込んで品揃えしている。これによって十勝のスーパーとしてお客さまに認知していただけるように努力したい。十勝圏で『マックスバリュ』をリブランディングする旗艦店にしたい」と話している。

「マックスバリュ音更店」は、国道241号線と道道73号線交差点の南東ゾーンに立地。パチンコ店の「エルシティ」と「サツドラ音更木野タウン店」(近日オープン予定)、「ケーズデンキ帯広音更店」(2019年11月オープン)がそれぞれ単独棟で集積している。店舗駐車場には、音更川側の木野東大通からも出入りができ利便性の良い立地になっている。

 近隣には、「ダイイチ音更店、「ダイイチオーケー店」、「ぴあざフクハラ音更店」、「ハピオ」などのほかドラッグストアも集積している。「マックスバリュ音更店」の参入によって地域住民の選択肢が増え、マーケットが活性化することになりそうだ。
※「マックスバリュ音更店」の各売り場や商品の画像は2022年11月18日付けの「今日のひとこと」をご覧ください。店舗内の写真は、いずれも許可を得て撮影しています。
(写真は、「カットフルーツ」などが充実しているフルーツコーナー)


30人の方がこの記事に「いいんでない!」と言っています。