コストコホールセールジャパン(本社・川崎市川崎区)は、22日(木)に北海道2店舗目となる「コストコ石狩倉庫店」(石狩市新港南2丁目733番1)をオープンさせる。それに先立つ19日、オープンに向け最終段階に入っている同店の内覧会が行われた。※動画はこちらの画像↓をクリックしてご覧ください
(写真は、「コストコ石狩倉庫店」の外観)
(写真は、パレットで積み上げられた商品)
同社は2008年1月25日に「札幌倉庫店」(札幌市清田区美しが丘1条9丁目3ー1)を全国7番目の店舗としてオープンさせており、「石狩倉庫店」は道内で13年ぶりの新規出店で、全国では29番目の店舗。平屋建て、平面駐車場の北米スタンダードモデルで、道内初のガスステーション併設店舗。店舗面積は1万511㎡と「札幌倉庫店」よりもやや広い。正社員・パート従業員を含む約400人を新規に雇用した。
高い天井と倉庫のような売り場は他のコストコ倉庫店と同様で、家電製品、キャンプ・ガーデニング用品、衣料、バーベキュー商品などのほか、日用品、食品、酒など約3500アイテムを揃えている。食品売り場の精肉、鮮魚、惣菜などのコーナーは、店内作業が見えるオープンキッチンスタイルで、商品補充もスムーズに行えるようになっている。バックヤートで炊飯した米を使って、世界最速とされる寿司ロボットで寿司製造するほか、工場並みの能力があるベーカリー設備を設置、大量のパン類も製造する。
(写真は、店内。右が生鮮食品コーナー)
(写真は、レジコーナー)
また、牛乳やヨーグルトなど乳製品売り場は、ウォークインタイプの冷蔵室になっており、「石狩倉庫店」が道内初導入。「札幌倉庫店」では、入り口付近にある補聴器、眼鏡・コンタクトレンズ、調剤薬局のコーナーをレジ近くに配置した。同社は、「札幌倉庫店」の出店以来、道内の生産者と連携し地場商品の取り扱いを強化してきたが、「石狩倉庫店」でも函館の竹田食品のイカ塩辛や生鮮珍味、札幌のスープカレー専門店「らっきょ」の商品など新規開拓した取引商品も揃える。
同店は、石狩市と近く災害時の物資供給協定を締結する予定で、店舗とガスステーションには自家発電装置を備えてBCP(事業継続計画)体制を整える。ただ、自家発電装置の部品がスエズ運河の座礁事故の影響で到着が遅れており、オープン後の取り付けとなる。
同社のケン・テリオ日本支社長は、「北海道に進出した当時から北海道の農林水産業者と連携してきたが、間もなくオーガニック牛乳の製造も始められる段階になった。8月頃から道内製造を開始して、『石狩倉庫店』をはじめ全国、全世界に展開していきたい。将来的には、道内他都市にも出店したい」と話した。
道内の会員数や店舗売り上げは非公表だが、コロナ禍の巣ごもり需要とまとめ買いによって、道内売り上げも堅調という。「商品のマージンが他の流通企業よりも低いため、コストコは大量に販売しなければ成り立たない業態。賃金体系は全国同一で、『石狩倉庫店』も首都圏と同じ賃金。生産性を上げつつ諸経費を減らした運営でマージンが少なくても利益が出る体質を構築しており、『石狩倉庫店』でも他社と比較しても高い賃金を払うことができる仕組みになっている」という。
「初めて会員になった方は、店内の圧倒的な広さと空間に驚いていただけると思う。高品質な商品を、低価格という圧倒的な価値で提供するのを見て楽しんでいただきたい」とテリオ支社長は話している。
(写真は、コストコホールセールジャパンのケン・テリオ日本支社長)