コロナ禍にあって猫の目のようにテナントが早変わりしていくのが、昨今のマチナカ事情だが、パルコ(本社・東京都渋谷区)が展開する「札幌ゼロゲート」(札幌市中央区南2条西3丁目15ー1)に携帯ショップと100均が新たなテナントとして入る。ファストファッションから免税品販売、そして携帯ショップと100均へとビルの顔が目まぐるしく変わる。(写真は、4月9日にグランドオープンする「au Style SAPPORO」と「Can★Do札幌大通店」)
「札幌ゼロゲート」は、2016年2月に竣工した札幌信用金庫(現北海道信用金庫)本店ビルと繋がった地下2階、4階建ての共同ビル(パルコが区分所有)。最初のテナントはファストファッションの「フォーエバー21」で、同年2月26日に全館を使って出店。しかし、「フォーエバー21」は、米国本社の破産法適用で札幌の店舗も19年10月末で撤退。その後、19年12月に免税品販売全国最大手で中国資本傘下のラオックス(本社・東京都港区)が「ラオックス札幌本店」をオープン。しかし、その店舗も新型コロナウイルスの感染拡大で、昨年2月末から休業中だったが、このほど撤退。
新たなテナントになるのは、携帯ショップと100均。携帯ショップはKDDI(本社・東京都千代田区)の直営店舗「au Style SAPPORO」。「au Style」は、au、UQモバイルの通信サービスやライフデザインサービスの取り扱いを通じて、顧客のライフスタイルに合わせた複合的な提案を行う体験価値の創出を目指した店舗で、札幌では初の店舗。コロナ禍に対応して抗ウイルス特殊塗料の塗布や紫外線除菌など安心の店舗運営を行う。既に3月31日には地下2階がオープンしており、4月9日(金)に1階がグランドオープンする。
2~3階には、キャンドゥ(本社・東京都新宿区)の100均「Can★Do札幌大通店」が同じく4月9日にオープンする。「Can★Do」はビル建て替えによる閉店で大通地区に店舗がない状態だったが、今年1月29日に「すすきの駅前店」(南3条西4丁目2、石原ビル1階)を出店、さらに「札幌大通店」のオープンによって2店舗体制を取り戻す。「札幌ゼロゲート」の竣工から5年、ファストファッション→免税品店→携帯ショップ&100均へと早いテナントの入れ替わりは、社会の変化が急速に進んでいることの裏返し。なお、4階は空きフロアが続く。