ーーポイントカード会員数は。
鶴羽 今、グループでポイントカード会員は約1000万人います。可能な限りスマホのアプリに移して、新規のスマホ会員も増やしていきます。現在は、スマホのアプリ会員が100万人をようやく超えたくらい。約900万人はカード持っているわけで、できる限りスマホのアプリ会員になっていただいて囲い込みができればと思います。
ーー卸やメーカーなどと物流部門での合理化については。
鶴羽 前社長の時から物流センターのDC化(荷捌きや流通加工を行った上で配送すること)を進めてきました。それをすることによって店舗に商品が納入された際に、棚通りに商品やオリコン(折りたたみコンテナ)が納品されます。完璧ではなくても70%くらいまで近づけように対応していきます。また、私たちグループは全国各地に約2000店舗あるので、メーカーが店舗を使って特定商品のマーケティング的なデータを取ったり、棚割の実験をしたりなどこうした対応は数年前から行っています。メーカーはテレビコマーシャルを入れるより、店頭現場に販促資金を注ぎ込んだ方が良い時代になっていくので、そういうところはもっともっと活用できるのではないかと思います。
ーーコープさっぽろとサツドラが商流・物流で提携する方向です。
鶴羽 興味があります。サツドラさんはチャレンジ精神が多い企業ですのでいつも感心させられます。
ーー出店戦略については。
鶴羽 まだ出店余地はあると思います。ドラッグストアは食品を置いていますが、来店頻度が以前よりも上がっています。以前は1万5000人から2万人に1軒だったのが、今は1万人以下でも運営できる店舗づくりをしています。ドミナント出店を行っている旭川は、7000人に1軒くらいになっています。小商圏に対応できる店づくりをしていかないと生き残れない。
ーーその旭川市内では50店舗を超えていますね。
鶴羽 旭川ではサツドラさんが4~5年前に出店を増やしました。旭川はツルハ創業の地で、旭川出身の社員や役員も多い。どの業界でもそうですが、発祥の地に競合が入ってきたら闘志が燃えてくるのではないでしょうか。
ーー北海道では現在、400店舗を超えています。24年5月期は全国3000店舗という目標を掲げていますが、道内の店舗数の目標はいかがですか。
鶴羽 北海道に何店舗という目標を定めているわけではありませんが、単純に人口で割っても500店舗は出店できる計算になりますから、500店舗は確実にしたいと思います。