北海道2店舗目となる会員制の大型倉庫型店舗「コストコホールセール石狩倉庫店」(仮称)の建設が始まった。建設地の石狩市新港南2丁目の広大な敷地には、大型杭打ち機やクレーン車が何台も並び、行き交う作業員の姿に躍動感が漂う。来春の開業に向け一帯は熱気に包まれる。(写真は、建設が始まった仮称「コストコホールセール石狩倉庫店」)
コストコホールセールジャパン(本社・川崎市川崎区)が展開する「コストコホールセール」の石狩市への出店が明らかになったのは、今年2月末。同社が、北海道に「北海道地域商業の活性化に関する条例」の規定により店舗新設を届け出たためだ。
出店が明らかになると、コストコファンのみならず、道央圏の多くの道民から期待の声が上がった。買い物プラスアルファの発見があるリアル店舗として「モノ+コト消費」のワクワク感が店舗にはあるからだ。
そんな声を受けて、いよいよ建設が始まった。場所は、札幌中心部から約15㎞北部で工業団地「石狩湾新港地域」に近接するゾーン。かつてバブル期にダイエーが大型店舗を計画したことがある土地の隣接地に当たり、石狩開発が土地造成をして以来、30年以上も塩漬けだった場所だ。
敷地面積は、約2万坪(6万6000㎡)。店舗面積は約3181坪(1万500㎡)でガソリンスタンド(約183坪=約603坪)も併設する。店舗の設計、監理はKatachi ap(東京都港区)、施工は大成建設(本社・同都新宿区)の札幌支店(札幌市中央区)。工期は2021年5月31日までとなっている。
コストコホールセールジャパンは、2007年11月に札幌市清田区美しが丘1条9丁目に「コストコホールセール札幌倉庫店」(こちらも施工は大成建設札幌支店)を開業している。この店舗は、札幌市の東部に位置していることから西部、北部での2店舗目が待たれていた。石狩市への出店で、後志圏や空知北部圏の集客も見込めそう。新店舗は、一般民家の北限に隣接する地域で冬季には暴風雪も多い。店舗従業員は約300人を予定しているが、雪の問題で募集が難航するのでは、という声もある。ともあれ、北海道の原風景に近い場所への出店は、むしろコストコには適しているのかもしれない。