商業施設所有・運営の丸ヨ池内(本社・札幌市中央区)が札幌市中心部で展開しているファッションビル「IKEUCHI GATE」(南1条西2丁目)が、6月21日に営業を終了した。「丸ヨ池内」の屋号時代から67年、昭和、平成、令和と賑わいを創出してきたビルが間もなく解体される。(写真は、67年間の役目を終えた「IKEUCHI GATE」)
「IKEUCHI GATE」は、1953年に竣工した現在の建物がベースになっている。その後、増築を重ね73年に現在の地下1階、地上8階のビルになった。延べ床面積約3087坪(1万189㎡)、売り場面積約1944坪(6417㎡)。
当初は、百貨店「丸ヨ池内」の屋号で展開していたが、73年頃は「丸井今井」のグループ企業として大通ゾーンの賑わい創出にひと役買った。バブル崩壊後は、丸井今井グループから離脱、ファッションビルへの路線転換を進めた。
丸ヨ池内は、南1条通を挟んだ向かい側にあった「三越札幌アルタ」(南1条西2丁目)を承継、2011年4月に「IKEUCHI ZONE」としてオープンさせ、丸ヨ池内の名前で展開してきた既存のビルも「IKEUCHI GATE」に変更、ツインのファッションビルとして時代に即した発信拠点になってきた。
今後の方針について同社は、「解体後の跡地利用は現在検討中で明確に答えられる段階ではありません。コロナ問題もあって見通しが立てづらいため、再開発時期は遅れる可能性もあります」(広報)と話している。商業地の四つ角は活気を生むスポットだけに、早期の新ビル誕生が期待されている。