誌名は『Beauty』、タイトルには『ブレない 芯のある美しさ』ーー多くの読者は新たに発行された美容系雑誌と思ったに違いない。実はこの媒体、コープさっぽろ(本部・札幌市西区)が昨年から季刊で発行を始めた宅配トドック向けのカタログ雑誌だ。その名も『ビューティトドック』。コープさっぽろのイメージを覆したこのカタログ雑誌、効果は大きいという。(写真は、今年1月6日に発行した第6号の『ビューティトドック』)
中身はメイク方法から基礎化粧品、化粧品メイク、クレンジング・洗顔料、シャンプー・コンディショナーヘアカラー、男性化粧品などに分かれて掲載されており、ドラッグストアの品目数をほぼ揃えているという。ページ数は156ページ。宅配トドック利用者に無料配布されている。昨年から『ビューティトドック』をスタートさせたところ、売り上げは2・5倍に拡大している。
コープさっぽろは、2年ほど前から宅配トドック向けカタログ事業を強化していた。しかし、カタログのコンテンツが既存の延長線上であまり購買に結び付いていないため、編集内容を昨年から一新。最初にお酒のカタログで始めたところ年間売上高がカタログだけで10億円を超えてきた。カタログ媒体による売り上げが増えていけば宅配トドックのさらなる伸びを確保できる可能性がある。
このため、美容系カタログも写真のようにイメージを一新、美容系雑誌のコンテンツを盛り込むことにした。大見英明理事長は、「コープさっぽろは、どちらかというとシニア向けのお店であり宅配というイメージがあるが、今後の成長にはそれをどう打ち破っていくかにかかっている。『ビューティトドック』はその殻を破るMD(販売政策)の一環」と話している。