DCMホールディングス、DCMホーマックなど5事業子会社を1本化

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 ホームセンター業界首位のDCMホールディングス(本社・東京都品川区)は10日、事業会社のDCMカーマ(同・愛知県刈谷市)、DCMダイキ(同・愛媛県松山市)、DCMホーマック(同・札幌市厚別区)、DCMサンワ(同・青森県青森市)、DCMくろがねや(同・山梨県南アルプス市)の5社について2021年3月をめどに本統合すると発表した。(写真は、札幌市厚別区にあるDCMホーマック本社)

 同日の取締役会で新しいリーダーシップのもとで本統合を進めるため、20年3月1日付で代表取締役副社長兼COOの石黒靖規・DCMホーマック社長(56)が代表取締役社長兼COOに就く人事も決定した。

 DCMホールディングスは、06年9月1日、カーマ、ダイキ、ホーマックの3社による共同株式移転により設立された持ち株会社。設立以降、サンワやくろがねやを新たにグループに入れ、19年8月末現在で全国637店舗を展開する国内最大のホームセンターグループになっている。 

 06年以来、組織や社内制度、情報システム、業務の統一を進め、PB商品の開発、物流の整備など利益率の改善を図りながら業務の統合を進めてきた。持ち株会社設立から13年が経過し、さらに迅速で効果的な事業体制を構築するには事業会社の体制を一新する必要があるとして、21年3月を目途に本統合することにした。

 本統合によってホームセンター事業を統一的に執行する一つの事業会社に集約・共有した上で最適化、効率化を図り、各地域の社会インフラとして役割を果たしていく。DCMホールディングスはグループ全体の経営判断に注力する。

 本統合によって「モノ」から「コト」に向かう消費トレンドの変化やIT化、デジタル化、物流改革の進展に対応、DIYを核とする商品、サービスの開発に取り組む。このことにより生活快適化総合企業として2つのDCM(Demand Chain Management=顧客視点の流通改革とDo Create Mystyle=くらしの夢をかたちに)の実現を追求する。

 こうした本統合を推進するため、20年3月1日付で石黒副社長が社長に就任する。異動の理由について同社は、06年の共同持ち株会社設立以降に進めてきた業務統合の成果が一定程度得られたこと、社会経済構造の変化に対応するため新体制で挑戦するためとしている。

 ホームセンター業界の首位は売上高4457億円のDCMホールディングスで、2位は4214億円のカインズ(本社・埼玉県本庄市)、3位は3468億円のコメリ(同・新潟県新潟市南区)と続く。カインズやコメリは持ち株会社の体制を採用していない。

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