札幌に本社を置くアークス(本社・札幌市中央区)、マックスバリュ北海道(同・同)、北雄ラッキー(同・同市手稲区)の食品スーパー(SM)3社の6月度売上高前年比は、アークスとマックスバリュ北海道は既存店が前年を超えたが、北雄ラッキーは98・7%と前年に届かなかった。(写真は、アークスの子会社ラルズの「スーパーアークス山鼻店」)

 今年の6月は、前年よりも日曜日が1回多い日取りのためSMにとっては追い風。アークスの新規店舗を含めた全店売上高は前年同月比101・3%、既存店は同100・7%だった。5月に続いて2ヵ月連続で前年を超えた。客数は、全店が同99・5%、既存店が同99・0%で客数の前年割れは3ヵ月連続。客単価は、全店が同101・8%、既存店が同101・6%。

 マックスバリュ北海道の全店売上高は前年同月比103・6%、既存店売上高は同102・6%だった。既存店はここ数ヵ月、101%台の伸び率だったが1ポイントほど伸び率が上がった。SMの「マックスバリュ」よりもディスカウント(DS)の「ザ・ビッグ」の伸び率が高く、DSが売り上げを牽引している状況で節約志向が強まっている。

 北雄ラッキーはこの1年間、新規店舗がなかったため全店と既存店の売り上げは同じ。それによると前年同月比98・7%で前年割れが続いている。客数も同98・0%、客単価は同100・7%になった。衣料品部門の売れ行きが鈍く前年割れを続けているが、食品分門はほぼ前年並みをキープした。

 SM3社の6月度売上高を見る限り、今のところ10月の消費増税の駆け込み的な需要は出ていない。ただ、4、5月の10連休の支出増が尾を引いているほか、ボーナス支給額も前年伸び率が小さかったこともあり生活防衛意識は根強い。女性就業者の増加による買い物頻度の減少傾向も顕著になっており、増税の心理的影響による駆け込み需要は8月ころから出てくる可能性がある。


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