年の瀬を迎えた12月に入り、札幌市内で新たに食品スーパー2店がオープンする。コープさっぽろが北区屯田に建設していた「屯田店」が9日(金)、帯広に本社を置くダイイチの発寒中央店が20日(火)前後で調整している。食品スーパーにとって12月は歳末商戦も重なって書き入れ時。「この時期のオープンは1日でも早いほうが良い」(ダイイチ鈴木達雄副社長)とダイイチは前倒しのオープンも想定している。なお、コープさっぽろは、移転新築工事を進めていた美幌町の「びほろ店」も9日にオープンさせ、2店同時の新店開業になる。
 
 コープさっぽろの屯田店は、北区屯田5条7丁目の交差点西側部分に位置している。札幌市への大規模小売店舗届出書によると、店舗面積は1494㎡。駐車台数は50台、開店時刻は午前7時、閉店時刻は午後9時50分。設計・監理はストアプロジェクトで工事施工者は宮坂建設工業。
 
 コープさっぽろが標準店舗とする面積は約2000㎡だが、屯田店はそれよりも一回り小型で「今後の店舗戦略の実験的な意味を持つ」(コープさっぽろ幹部)。コープは、屯田店のオープンに伴って10月20日で新川店(北区)、11月20日には新琴似店(同)を閉店している。
 
 ダイイチが20日前後で調整している「発寒中央店」は、西区発寒10条3丁目。JR発寒中央駅の北側に面した立地。開発主体は三井住友ファイナンス&リースが55%、丸紅が45%出資するエムジーリース(東京都千代田区)。
 
 エムジーリースが札幌市に届け出た大規模小売店舗届出書によると、名称は発寒中央駅前ショッピングタウンでダイイチが店舗面積2730㎡の店舗を開店する。営業時間は午前8時から翌日の午前0時、駐車台数は99台。
 
 ダイイチは、帯広を中心とした十勝圏に11店舗、旭川8店舗を展開し、札幌には7年前の2004年7月に出店した八軒店(西区)が1号店。08年7月には白石神社前店(白石区)をオープンさせており、今度が3店目。札幌市内で既にオープンしている2店舗は自社物件だが、3店目はリース物件。
 
 札幌市内の食品スーパー各社は、8月のお盆過ぎ以降、既存店の前年割れが続いており12月の歳末商戦で勢いを取り戻したい考え。コープさっぽろとダイイチの新規2店のオープンで集客競争は一段と熱を帯びそうだ。


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