イオン北海道(本社・札幌市白石区)の前社長で昨年12月29日に病気で死去した星野三郎相談役(63)の「お別れの会」(イオン北海道主催)が12日、札幌市中央区の札幌パークホテルで行われた。取引先やイオングループ関係者など約1750人が献花に訪れ故人を偲んだ。(写真は、イオン北海道前社長・星野三郎氏の祭壇に献花する参列者たち)
(メモリアルコーナーには、故人のパネル写真などが展示された=写真)
会場は、献花ホールと故人の軌跡を辿ったパネル写真や愛用の品などを展示するメモリアルコーナーに分かれ、イオン北海道従業員による約7000のメッセージが寄せられたボードも飾られた。
会式の栞は、『夢の襷』と題され、星野氏の直筆によるイオン北海道のビジョンが描かれ、《私たちは星野社長から夢の襷を引き継ぎ、道民すべての皆さまに「イオンのあるまちに住みたい」と思っていただける日に向かって走り続けます。》と結ばれている。
イオンの岡田元也社長は、「北海道は(イオングループの)再編が決まっており、本人も仕上げに向かっていこうと思っていただろう。とても残念だ」と話した上で、「北海道は(当社グループにとっても)重要な場所でいろんな意味での先行指標でもある。もっともっと北海道はポテンシャルを生かしていけるだろう」と述べた。
星野氏の一代前の社長を務めた柴田祐司・イオン九州社長は、「誠実で真面目に物事に取り組む人だった。店舗の巡回も欠かさなかったが、一年ほど前に『巡回がきつくなってきた』と言っていたので心配していた。札幌の夏の音楽祭であるPMFへの支援も彼(星野氏)がやり始めたこと。北海道、札幌の活性化に尽力した人だった」と偲んだ。
また、二代前の社長を務めた植村忠規氏は、「バランスの取れた人で表現力もあっただけに残念。理詰めで着実に前進していくタイプでイオン北海道の存在感を高めた人でもあった」と思い出を語っていた。