旧ポスフール(現イオン北海道)の社長を務め、1月21日に84歳で死去した大川祐一氏の「お別れの会」が6日、札幌市中央区の札幌パークホテルで行われた。イオン北海道の主催で取引先関係者や親族など約550人が参列した。(写真は、「お別れの会」で主催者挨拶をするイオン北海道・星野三郎社長。イオン北海道提供)
主催者挨拶でイオン北海道の星野三郎社長は、「大川元社長は、北海道の流通業を牽引してきた人で、2001年に親会社のマイカルが経営破綻し全国の関連会社が相次いで連鎖破綻していく中、唯一会社と従業員を守り切ったことに大きな敬意を表する」と述べた。
続けて、「大川元社長が確立した地域に根差した商品、サービスの提供などお客さま視点で考え、従業員を大切にする信念をイオン北海道は受け継ぐ」と遺影に誓った。
弔辞を読んだのは、旧ポスフール第2代社長の須貝清助氏とイオン北海道初代社長の植村忠規氏。須貝氏は、「北海道ナンバーワンのGMSという目標の下、どの道を進むか喧々諤々やり合ったことが思い出される。志に共鳴する同志的結合や企業合併、資本提携を繰り返して念願の上場を果たし、現在のイオン北海道の礎を築き上げた人だ。生臭い欠点多き存在であり、様々な負の面を承知していながらそれでもあなたと長い間一緒に仕事ができたことに心から満足している」と話した。
植村氏は、大川氏と初めて会ったメーカー主催のゴルフコンペでのエピソードを披露、「その足で自宅のワインセラーを見せてもらい、『今日は植村君と初めて飲むからワインは中の上にしておこう』といたずらっぽく話す姿が今も心に残っている。大川社長からはイオンでは学び得なかった商人としてのロマンを教えてもらった」と述べた。
取引先では、北海道コカ・コーラボトリングの佐々木康行社長や丸水札幌中央水産武藤修社長、あらたの得能健次専務執行役員・北海道支社長などが参列、イオンからは取締役会議長の横尾博氏が出席した。
会場には、大川氏の軌跡をたどる写真や上場の記念盾などを展示したコーナーも設置され、懐かしそうに見入る参列者もいた。
(故人を偲ぶコーナーでは熱心に見入る人の姿も=写真)