コープさっぽろが、資本・業務提携している函館の食品スーパー魚長と室蘭の志賀綜合食料品店の明暗が分かれた。魚長は3年ぶりに黒字になったが、志賀は赤字状態が続いていると見られる。魚長はコープさっぽろとの物流統合や経費圧縮で7700万円の黒字を達成した。

 

 魚長の2011年2月期決算は、売上高が前期比12%減の150億2800万円、経常利益は前期の2億8500万円の赤字から7700万円の黒字を確保した。

 

 魚長とコープさっぽろは、昨年10月にそれまで独自に行っていた生鮮物流を再編し、物流センターと店舗への配送を統合、魚長20店舗とコープさっぽろ11店舗の合計31店舗の物流コスト削減を実施している。

 

 また、畜産物に関しても魚長とコープさっぽろは仕入れを統合、子会社のドリームファクトリーに畜産パッケージセンターを設置して共通配送網を利用する体制も整えた。この結果、物流コストは1億5000万円削減できたという。

 

 コープさっぽろは、業績悪化で苦しんでいる食品スーパーに業務・資本支援する施策を実施、魚長にはコープさっぽろの子会社であるシーズ協同不動産が1000万円を出資、出資比率は33・3%。

 

 また、志賀綜合食料品店には550万円を出資し出資比率は35・5%。

 志賀綜合食料品店の2011年2月期決算は明らかになっていないが、10年2月期は売上高75億8600万円、経常利益は5500万円の赤字、純利益段階でも8400万円の赤字だった。

 

 同社は、昨年6月に社長が死去したためコープさっぽろの室蘭地区本部長が社長に就いている。

 

 今年6月9日に予定されているコープさっぽろの第46回通常総代会で子会社や関連法人の業績が明らかにされるが、魚長と志賀綜合食料品店の明暗がクッキリと現れそうだ。

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