2017年が明けた。今年の北海道はどんな1年になるだろう。昨年はイギリスのEU離脱やトランプ米大統領候補の勝利など、常識では有り得ないとされたことが次々に起きた。有り得ないような確率で起きる偶然は連鎖するともいう。今年はその余震どころか本震が起きるかもしれない。少なくともその心構えだけは必要なようだ。さて、本サイトの新年を飾るのは恒例のアークス横山清社長(81)。まずはアークスグループの2017年のスローガンから紹介しよう。
※映像はこちらの画像↓をクリックしてご覧ください
(写真は、横山清社長)
アークスの16年3~9月決算は、売上高2580億円、経常利益80億4000万円で中間期としては売上高、経常利益ともに過去最高を更新した。この勢いは下期も持続。17年2月期は、売上高5150億円、営業利益148億円、経常利益164億円と過去最高更新は確実な状況だ。
そんな中で、横山社長が認めた17年の行動スローガンは、『全員参加経営 システム統合を軸に地域創成の中心核となり WIN6乗を推進する』。以下、動画とともに横山社長のスローガンに込めた想いを紹介する。
「昨年3月、道東ラルズと篠原商店の合併、東北ではベルプラスとジョイスが合併してアークスグループの食品スーパーは10社から8社になった。経営の不都合から合併して合理化するのではなく、全く別の次元で合併を決断して実行した」
「仕入れも帳合も違うし事務所も2つを1つにする。それをとにかくしっかりやろうと。かなり本音でがんがんと言い合っても、決めたことは確実に実行するのが当グループだ。グループ子会社同士を合併しながらこのスピードで走るのは、ローカルスーパーとして今まで経験したことがないのではないか。それを我々がやっている。すごいことだと思っている」
「昨年2月にはラルズが余市町を本拠とする丸しめ志賀商店の13店舗を継承、全社員、パートナー社員が移籍した。9月には労組を結成してラルズ後志地区労組として船出した。経営的に言えば1~2年後に(組合設立)ということになるが、組合を早く結成することで全員参加の経営を文字通り実践しようと判断した」
「東北にしても道北にしても、合併したそれぞれの会社にはそれこそ人に言えないようないろんな人間関係もある。組合の上部団体も東北の2社では違っていたが、上部団体が合併したことで文字通り組合も1つになった。組合側と経営側が考え方を1つにして、平凡のようだけど全員参加の経営を目指すことにした。単なる掛け声ではない」
「システム統合では基盤構築プロジェクトによる研究調査の結論として5年間で100億円の投資を行い、最先端の次世代システム統合を実現することを決定した。高機能のシステム導入で企業の成長が確約されるわけではないが、低いコストで早いスピードで最適経営環境を整えていく」
「地域性や店舗の個性を活かせる規模は年商1兆円前後。ライフラインを担う我々が行ってきた地域密着の活動をさらに深く厚いものにする。中心軸という言葉ではなく中心核という言葉で地域密着の密度を高め、地域創成に取り組んでいく」
「我々の仕事は、お客様に安全・安心な良い品物を最適な価格で届けること。世の中を少しでも良くしたいと考えながらも現代社会は目先の利益を追求することを優先しがち。そこで①顧客②社員③取引先④投資家⑤地域社会⑥企業というアークスに関わる皆に高い価値を生み出すWIN、WINの関係を築きながらグループを万全なものとして育て上げたい」
「年間売上高5000億円を超えてゼロからの出発だ。25年度1兆円の夢を食品小売業が天職の私たちが現実のものにする」
(以下、次回に掲載)