サッポロドラッグストアー(本社・札幌市北区)は16日付で持ち株会社サツドラホールディングスに移行、新たなスタートを切ったのを機に、2017年5月期から21年5月期までの中期経営計画を策定した。数値目標として連結売上高1000億円、連結経常利益30億円、ROE(株主資本利益率)10%以上を決めた。IMG_3432(写真は、サツドラホールディングス・富山浩樹社長)

 サツドラグループは、「健康で明るい社会の実現に貢献する」を経営理念として北海道内でドラッグストアチェーンを展開してきた。しかし、ドラッグストア業界は大手による寡占化、市場全体の成長鈍化が進行するとともに社会そのものがIoT(モノのインターネット)やAI(人工知能)の進化、グローバリズムの拡大によって大きく変貌していくと予測されている。
 
 こうした中で、純粋持ち株会社になって環境変化に素早く対応できる体制に移行、新たな成長を目指すことにした。成長エンジンとして掲げたのが中期経営計画の基本テーマである「北海道の深掘りと次の成長への基盤づくり」。
 具体的な内容として①強固なリージョナルチェーンストアづくり②リージョナル・プラットフォームづくり③アジアン・グローバルへの発信――の3点。積極出店によってドミナント(集中出店)化を進めるとともに店舗フォーマット標準化による効率的な店舗運営を確立、収益構造と小売業態での「サツドラ」ブランドの差別化を実現する。
 
 また、道民と地域の企業を結び付ける地域マーケティングのプラットフォームを「エゾカ」カードで構築、全国企業ではできない地域の経済インフラを整備・拡充する。さらに、今後の人口増加と中間層拡大による購買力が期待できるアジア圏に北海道ブランドとサツドラブランドを発信、インバウンド・アウトバウンド両面の需要取り込みを積極化する。
 
 こうした成長戦略を担保するために公正な人事評価制度の整備や従業員の成長機会を拡充、多様な人材を積極的に活用するダイバーシティ経営にも取り組むことにしている。


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