「セイコーマート」から「セコマ」に社名変更 川下主導から三位一体経営へ

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 セイコーマート(本社・札幌市中央区)は、4月1日から会社名を「セコマ」に変更する。25日開催の定時株主総会で承認されたもので、チェーン店舗の名称である「セイコーマート」は継続する。IMG_7996(写真は、札幌市中央区にあるセイコーマート本社)

 セイコーマートは現在、26社あるグループ会社の親会社的な位置づけになっている。道内1088店、関東97店を展開するチェーン店名と会社名が「セイコーマート」で同じだったため、川下のリテール分野が事業の軸足と位置づけられていた。
 リテール事業を成長させていくために製造や卸、サービスなど川上分野を強化していく、所謂「遡上(そじょう)経営」、「製造小売業」を実践、それが同社の成長戦略でもあった。
 
 しかし事業環境は大きく変化しており今後の事業戦略を見据えてリテール事業の位置づけを変更、「リテール事業」、「物流・サービス事業」、「原料・製造事業」の3事業を柱とするグループ体制に移行することを決め、会社名を「セコマ」に変更することにした。セコマは、これら3事業の企画・管理・サポート及び新規事業開発を中心業務とする。川下主導から三本の矢ならぬ三位一体型へ転換する象徴として会社名を変えるものと見られる。
 
 なお、グループには、牛乳・乳製品製造の豊富牛乳公社、農業生産法人の北栄ファーム、水産物製造の北嶺、菓子製造の三栄製菓、DPEなどの北菱フォト、食品卸・物流のセイコーフレッシュフーズなどがある。
 セイコーマート店舗のチェーン名は変更せずに継続して使用、プライベートブランドに相当するリテールブランドのセイコーマート、セイコーフレッシュは順次新ブランド「セコマ」に変更することにしている。

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