ツルハが野菜販売 旭川市内5店舗で6月下旬から彦一本舗が委託販売

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 旭川市内で44店舗を展開するドラッグストアのツルハ(本社・札幌市東区、鶴羽順社長)が6月下旬から、彦一本舗(本社・旭川市、佐藤一彦社長)に事業を委託し、旭川市内の一部店舗で野菜の販売を始める。ツルハ・神楽岡店(写真=旭川市内のツルハ店舗)

 ツルハは旭川市内の最大5店舗で野菜の店頭販売を始める予定だ。彦一本舗がツルハ店舗の一角を借りて販売する。彦一本舗は、土壌の改良や分析、生ごみ堆肥化促進剤などの製造・販売を行っているグリーンテックスの系列会社。有機栽培の彦一ニンニクで知られる。
 
 彦一本舗の佐藤一彦社長は数年前から、旭川市民を対象に「有機肥料と有機栽培の講習会」を年数回開催。生ゴミの堆肥化をテーマにした旭川市環境部が主催する講演会にも、佐藤社長が講演する機会も多く、家庭菜園をしている市民の聴講も年々増えている。彦一本舗は、この講演会を聴講している市民の家庭菜園で収穫された野菜を中心にツルハの店頭で委託販売することにしている。
 
「家庭菜園では農薬や化学肥料を使わなかったり、極力減らしたりして見栄えより安心と味を大切にしている。近所に配るため多めに作っている人もいるでしょうし、多く作り過ぎて食べ切れない人もいると思います。そんな『顔の見える野菜』を皆さんから提供していただき、ツルハの店頭で販売していきたい」と彦一本舗の担当者。
 
 彦一本舗は野菜の提供を希望する人を対象に、土づくりや使用する肥料など、基本的に守らなければならない事項、委託販売についての詳細を説明する研修会を開くことにしている。
 
 ツルハの担当者は「当社はドラッグストアですから、安心安全なものを売ることが大前提です。その前提に立ち、当社発祥の地・旭川で有機栽培の野菜販売を始めることにしました。野菜は冷凍が効かないためリスクもありますが、当店の周りにはスーパーがないところも多くあり、買物難民解消のひとつの社会貢献の意味を込めた事業とも考えています」と語る。
 
 彦一本舗は野菜の他、米などの穀類や果物、農産物加工品、山菜、趣味の手芸用品なども通年で販売する。
 ツルハで委託販売を希望する人は、彦一本舗(☎0166―57―0526)へ。

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