IMG_8615IMG_8629 キリンビールマーケティング北海道統括本部は16日、千歳工場で製造する「一番搾り生ビール」の350ml缶と中瓶に限定デザインを施して売上げの一部を道内で選定されている名水を守る活動に寄付するキャンペーンを始めると発表した。1本に付き1円を寄付に充てるもので今年は缶・瓶合わせて100万本を販売、100万円を利尻岳の麓に湧き出る「甘露泉水」を守る活動に役立ててもらう。(写真左は一番搾り限定デザインを持つ佐部成彦統括本部長=左と名川誠千歳工場長。写真右は限定デザインをアピールするキリン社員)
 
 この活動は、『北海道に流れる名水百選を守るプロジェクト』として取り組むもので、今年から3年間継続する。環境省が選定した全国の名水百選(環境庁時代の1985年選定100ヵ所と環境省になった2008年選定100ヵ所の合計200ヵ所)のうち道内には5ヵ所が選定されているが、そのひとつである千歳市のナイベツ川湧水の水は1986年から千歳工場で生産を始めたビールに利用、現在では9品目のビール製造に使われている。
 
 ビール製造では95%を占める水が麦芽とホップの味を引きだす決め手になっており、バランスの良いナイベツ川の水はキリン商品の競争力の源泉にもなっている。このことがきっかけになって今回、社会貢献の一環として道内の名水保護プロジェクトを始めることにした。
 
 今年は「一番搾り」の缶と中瓶に『名水百選仕込み 北海道産』のラベルをデザインした限定品を販売して対応する。中瓶は7月3日から、350ml缶は16日から出荷開始しており、8月末までに合計100万本を生産、道内のスーパーなどで販売する。
 
 寄付の対象先は公益財団法人北海道環境財団が選び、今年は利尻富士町の利尻岳3号目付近に湧き出る「甘露泉水」を守る活動をしている市民団体などに100万円を寄付する。来年以降のキャンペーン形態は未定だが、3年間で京極町の「羊蹄のふきだし湧水」、美深町の「仁宇布の冷水と十六滝」、東川町の「大雪旭岳源水」、千歳市の「ナイベツ川湧水」の5ヵ所すべてを対象にする。
 
 会見に出席した佐部成彦本部長は、「北海道の美味しい水を守っていくとともにキリン商品を身近に感じて欲しい」と話した。佐部氏によると、「全国の限定デザイン品の中でも一工場の商品特性を訴求するデザイン品は業界でも初めて」という。
(※2014年7月17日18時50分記事一部修正)


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