北海道銀行(本店・札幌市中央区)と北陸銀行(同・富山市)は2025年4月10日、道内の脱炭素の取り組みを普及・促進させることなどを目的に、環境省北海道地方環境事務所(札幌市北区、札幌第一合同庁舎3階)と包括連携協定を締結した。(写真は、包括連携協定締結式。左から道銀・兼間祐二頭取、環境省北海道地方環境事務所・山本麻衣所長、北陸銀・畑山拓也常務執行役員)
ほくほくフィナンシャルグループ(本部・富山市)の道銀と北陸銀は、これまでも環境省との人事交流やGX・金融コンソーシアム「Team Sapporo-Hokkaido」への参画、相互のセミナーにそれぞれ講師を派遣するなど、連携を深めてきた。今回、こうした取り組みを踏まえ、さらに緊密な連携体制を構築して、北海道の脱炭素、地域課題解決を同時実現するため、連携協定を締結することにした。具体的な取り組みとして、①投資案件組成にかかる連携②環境省補助事業再エネ推進交付金にかかる連携③脱炭素化促進に向けた連携体制の構築④環境金融の促進および普及を検討している。
この日、12時45分から札幌市中央区のほくほく札幌ビルで、協定の調印式が行われた。道銀の兼間祐二頭取は、「ほくほくFGは、新中期経営計画の中でGX(グリーン・トランスフォーメーション)の取り組みを最重点課題の一つと位置付けている。北海道の豊かな自然環境を有するポテンシャルを生かし、北海道の発展に繋げることを目指し、人材育成を含めて、環境省北海道事務所と連携して取り組んでいきたい」と話した。
北陸銀の畑山拓也常務執行役員は、「当行は、道内に19の拠点があり、道銀と連携しながら北海道のSX(サステナビリティ・トランスフォーメーション)、GXの推進に取り組んでいる。この協定を機に、北陸と並ぶこのプライムエリアで、グリーン社会の実現に向けて進めたい」と述べた。環境省北海道地方環境事務所の山本麻衣所長は、「環境省では地域課題と脱炭素を同時に解決していこうとする地域脱炭素を、重点施策の一つとしている。その実現には、産官学金の連携が必要で、地域金融機関が担う役割は大きい。本連携協定により、北海道の脱炭素が大きく進むことを期待したい」と語っていた。