北海道、北洋銀行、北海道銀行、北海道信用金庫、旭川信用金庫、北見信用金庫、北央信用組合および北海道中小企業総合支援センターが出資する「北のふるさと事業承継支援ファンド」(北のふるさと事業承継支援ファンド投資事業有限責任組合)は、有限会社和寒自動車工業(上川郡和寒町字南26番地)に、1515万6000円の投資を8月20日に実行した。同ファンドの投資は7号目。(写真は、北海道庁)

 和寒自動車工業は、1973年5月設立の自動車整備業。現取締役(創業者)の上口静男氏から後継者の代表取締役、佐々木誠氏への親族外事業承継に当たり、同ファンドが和寒自動車工業の株式を取得、佐々木氏による株式取得が可能になるまでの間、一時保有する。同ファンドが道北地域で投資するのは初めて。今回の事業承継計画の策定にあたっては、和寒町商工会が支援を行った。

「北のふるさと事業承継ファンド」は、2017年3月31日に北海道が中心になって設立した地域の経済・雇用を支える、小規模企業の継続を図るためのファンド。道内小規模企業への出資を通じた資金供給によって円滑な事業承継を支援する。ファンド規模5億円。道が2億5000万円、北洋銀行、北海道銀行、札幌信用金庫、旭川信用金庫、北見信用金庫、北央信用組合が合計2億4900万円、公益財団法人北海道中小企業総合支援センターが100万円をそれぞれ出資して組成。同センターがファンドを運営している。 

 小規模企業が親族や親族外の経営者に事業承継する場合や後継者が引き継いで業態転換、新事業・新分野に進出する第2創業も対象となっており、今回の和寒自動車工業はこのケースに当たる。ファンドが株式を買い取り小規模企業に資金を供給、投資期間4年で新しい経営者が株式を買い戻すことによって投資資金を回収する。なお、ファンドの存続期間は17年3月31日から14年間。



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