(写真は、6人が参加して行われたパネルディスカッション)
厚沢部町の蒔田地方創生アドバイザーは、「渋田町長の発案で鶉ダムを農業用だけでなく水力発電に活用することを検討している。町内では太陽光発電のほか天然ガスも産出するので、民間と一緒にパッケージにして活用する考えだ」と報告した。
倶知安町の髙野副市長は、「今年1月で外国籍住民数は1648人、過去最多を更新した。総人口の約10%を占めるほか、外国人観光客も急増している。アジアからの観光客が増えているが、オーストラリアからは横ばいもしくは微減で推移している」と語り、「外国人との共生、通年長期滞在観光の取り組み、景観条例や準都市計画によるニセコらしさの持続によって、観光地をいかに継続させるかが課題」と訴えた。
東神楽町の木村副町長は、「高齢化が急速に進み企業の数が人口に比べて少ないのが当町。宅地がすべて売れたので住みたくても住めない町にもなっている。今ある空き家などに若者が移り住むまちをつくらなければいけない」と課題を挙げたほか、「町の特産品を“種と実セレクト”という名称でブランドにしているが、これまではあまり商品をPRしていなかった。6月24日にお披露目会を開催して積極PRをする」と強調していた。
活動報告の後には、北大公共政策大学院特任教授の石井吉春氏がコーディネーターになって6人が参加したパネルディスカッションも行われた。
「国の情報に接する機会が少なく、場数・経験が少ないのが役場職員。良いところは皆仲良しであるところ」(髙野氏)、「外のことを良く知って感じることが大事。外のものと北海道のものを掛け合わせるのが大事」(蒔田氏)、「中のことしか見えていない感じがする。外をもっと見るようにすることが大事」(東平氏)、「当事者意識が少なく、すぐに頼る傾向がある」(齋藤氏)、「地域愛が非常に強い。伸びる人を伸ばすような工夫ができれば良い」(松岡氏)、「一緒に東京や海外に出張に行って実際に体験してもらい成功体験を積むことが大事。座学より体験がキーワード」(木村氏)など、外の眼から見た各自治体職員の傾向や課題解決の方向性などについて議論した。
(※2018年5月27日記事一部訂正しました。木村氏の発言箇所で「宅地を新たに作らなければならない」の部分は間違いでしたので削除いたしました。)