(道南うみ街信金本店)
――札幌信金、北海信金、小樽信金の3信金合併で『北海道信用金庫』が来年1月に誕生しますが、あそこは都市型のモデル、『道南うみ街信金』は地域の信金の新しいモデルになってくると思います。今後もこうした合併は増えると見ますか。
藤谷 地域の新しい信金モデルになれるように頑張りたい。私は、こういう収益環境や人口の減少など社会環境が続くと今後も合併は出てくると思います。経営の方向には規模拡大と縮小の2つしかありません。縮小は地域密着にはならないけれど生き残ることはできます。私たちは縮小して生き残ったとしても地域のためにならないと考え、規模拡大に舵を切りました。
――ところで渡島信金(本店・森町)は合併対象ではなかったのですか。
藤谷 答えにくい質問ですね。渡島さんは札幌に進出していますが、新金庫は札幌に出て行く気は毛頭ありません。旧江差と旧函館が一緒になると、檜山、渡島半島は網羅されますから2つで充分ではないかと思っています。(渡島さんとは)経営方針も多少違いますから。
――道南うみ街信金が指定金融機関になっている自治体はどこでしょうか。
藤谷 地元の江差町は違いますが、上ノ国町、厚沢部町、乙部町、奥尻町、福島町の5町と旧函館の北斗市、七飯町、知内町です。自治体との信頼関係は指定金によって強固なものになっています。
—―今年は改選期ですが、理事長は続投ですね。
藤谷 2011年6月に就任して今年6月で6年になります。役員改選がありますが、もう少し整理しなければならないことがあるので続投します。今後、支店の統廃合が控えていますし、合併によって総代の人数も増えたので一定程度に減らしていかなければなりません。それも大きな課題です。
――最後に趣味や休日の過ごし方を聞かせてください。
藤谷 スキーが好きでかなり夢中になりました。2級のライセンスを持っていて1級を目指していましたが、怪我でやめました。あとは本を読むことが好きですね。今は、土日に葉室麟の時代小説を読んでいます。あの人の小説、すごく面白いですよ。昨年10月には金庫内に江差の伝統芸能である『江差餅つき囃子』の愛好会を作りました。ずっと作りたかったのですが、人数もそろい15人で発足しました。半纏も作って本格的です。ちなみに私は顧問、餅をついて皆さんに食べてもらうのは楽しいですね(笑)。