道内23信用金庫の預金量が、昨年12月末で7兆円を突破、7兆539億円になった。6兆円を突破したのは2006年12月末で8年間で1兆円を積み上げた。平均すると毎年1250億円ずつ預金が増えたことになる。順調な預金積み上げだが、8兆円の壁は大きいという声がある。(写真は、北海道信用金庫協会がある札幌市中央区の信金中金ビル)
7兆円の突破について、一般社団法人北海道信用金庫協会(略称・北信協)は、「ひとえに地域の取引者の皆様のご支援の賜物と深く感謝申し上げます。地方創生が叫ばれる中、地域金融機関としての役割をしっかり果たし、地域経済の発展に微力を尽くして参りたいと思いますので、引き続きのご支援、ご協力をお願いいたします」とコメントしている。
道内の信用金庫は、97年の拓銀破綻当時は32あったが、その後合併を繰り返して現在は23で落ち着いている状態。預金量の推移を見ると、拓金破綻の翌年に当たる98年10月に預金量5兆円を超え、8年後の06年12月末に6兆円超え、そのまた8年後に7兆円超えと続いた。貸出金は昨年12月末で3兆434億円で預貸率は、43・14%。
しかし、今後8年間で預金量8兆円を突破できるかどうかは不透明だ。道内信金は地域分散型で人口減少の続く地域が主戦場。預金者の高齢化や死去によって預金が都市部に流出、預金が減少する局面が近いとされているからだ。8兆円は信金にとって未踏の領域となりそうだ。
ちなみに、第二地銀の北洋銀行は昨年9月中間決算時点で預金量7兆2918億円、貸出金は5兆3688億円、預貸率は73・62%。地方銀行の北海道銀行は同じく昨年9月中間決算時点で預金量4兆5830億円、貸出金3兆1874億円。預貸率は69・54%。
金融機関の歴史としては信用金庫が古く、渡島信金(森町)が1911年創立で今年で満104年、旭川信金(旭川市)が1914年創立で昨年が創立100周年だった。また、1916年創立で来年100周年を迎えるのは大地みらい信金(旧根室信金、根室市)と帯広信金(帯広市)。大地みらいは5月10日、帯広は5月26日で大地みらいが2週間ほど早い。
北洋銀行は1917年8月創立で2年後に100周年を迎え、道銀は1951年に設立、今年で64年目だ。