証券会員制法人札幌証券取引所は2025年11月21日、テーオーホールディングス(HD、本社・函館市)の本則市場上場に際して、有価証券上場通知書交付式を行った。テーオーHDは、東京証券取引所スタンダード市場に上場しており、札証へは重複上場となる。札証への新規上場は、重複を含めて2025年に入ってから6社目となる。
(写真は、有価証券上場通知書交付式。左から札証・長野実理事長、テーオーHD・小笠原康正社長)
この日、札証2回会議室で会員証券会社や道内経済団体、道庁関係者など約20人が参加して交付式が行われ、札証の長野実理事長からテーオーHDの小笠原康正社長に、盾と記念の木槌が手渡された。長野理事長は、「以前から函館の名門企業は、札幌よりも東京を向いてビジネスをすると言われたが、今回、テーオーHDは、東証に加えて札証に目を向けていただき、ようやく函館を代表する企業が上場することになった。道内の投資家とコミュニケーションをとって道内株主数を増やしていただくとともに、北海道経済・社会の発展に力沿いをお願いしたい」と話した。
小笠原社長は、「当社は、傘下に10社の事業会社があり、木材分野以外は、すべて北海道で事業展開している。1991年に店頭登録(東証)して以来、34年経過して、改めて北海道に根を下ろしてやっていこうと札証上場を決めた」と語った。さらに、「道内出身者が東京に出ても、北海道の良さを改めて感じて戻ってくる社会人もいる。北海道に根差した企業が、こうした人たちの支持を集めるのではないか。札証上場は、企業の信用力に繋がる」と話した。また、同社株主の95%が道外のため、札証上場を機に道内株主の増加も期待している。
同社グループは、ホームセンター「イエローグローブ」を道内28店舗、自動車販売店では北見日産、北見三菱、オホーツクスズキ、函館日産の4社20店舗を展開している。2025年5月期は、売上高241億8800万円、700万円の純損失だった。小笠原社長は、「イエローグローブ」事業について、「資本業務提携しているDCM(本社・東京都品川区)と良好な関係を維持しており、大型店の『DCM』、中型店の『イエローグローブ』、小型店の『DCMニコット』で、地域に応じた出店が可能になっている。『イエローグローブ』が出店できる地域はまだまだあるというのが、DCMとの共通認識」と話していた。



































