JR北海道グループの札幌駅総合開発(本社・札幌市中央区)の2023年度決算は、営業収益149億800万円、営業利益16億6500万円となり、前年度比15・2%の減収、5・8%の営業減益になった。2022年9月末に閉店した「パセオ」と2023年8月末に閉店した「エスタ」の閉店が影響した。純利益は、14億4200万円で同4・4%の増益になった。(写真は、2023年8月31日に閉館した「エスタ」)
札幌駅総合開発の営業収益は、駅直結の商業施設に入っているテナントの不動産賃貸収入が中心。「パセオ」は、2022年9月30日に閉店したが、2022年度の同社全体の営業収益は175億6900万円、営業利益17億6600万円で、前年度比1%の増収、19・6%の営業増益となり、影響はほとんどなかった。2023年度に入り、「エスタ」も閉店したため、「パセオ」1年分と「エスタ」7ヵ月分の収益が消滅、営業収益は26億6100万円減少した。
JR北海道によると、「ステラプレイス」と「アピア」の館全体の売り上げがいずれも過去最高になったとしており、それに伴う不動産賃貸収入が増加、「パセオ」、「エスタ」の減収分を一定程度補った。2024年度は、「パセオ」、「エスタ」が1年間のフル閉館となるため、減少幅が膨らみ収益の圧迫要因になりそうだ。