焼きたて食パン専門店「一本堂」の「釧路愛国店」(釧路市愛国東4丁目36ー6)が、2024年3月10日を最終営業日として閉店した。この閉店によって、道内の「一本堂」は、「北海道千歳勇舞店」(千歳市)の1店舗になった。(道内1店舗となった「一本堂」、写真は「北海道勇舞店」)

「一本堂」は、2013年3月に大阪市都島区で創業した食パンに特化した専門店。北米産小麦を使用した食パンは、ふんわりソフトで口溶けの良い食感があり、日本産小麦を使用した食パンは、もっちりとした食感が特徴。はちみつや卵、イースト菌の発酵を促進させる食品添加物を使用していないため、子どもでも安心して食べられる食パンとして人気を呼んだ。

 IFC(本社・東京都新宿区)がフランチャイズ(FC)本部となって、全国でのFC展開を進め、最盛期には120店舗を超える店舗数になった。北海道の1号店は、携帯ショップを展開しているネオコーポレーション(本社・札幌市中央区)が、2018年7月にオープンさせた「旭神店」(旭川市)。その後、2019年7月に「北海道千歳勇舞店」、2020年11月に「札幌琴似店」(札幌市西区)、2021年7月に「釧路愛国店」がオープンした。

 しかし、高級食パン専門店の競争が激しくなったことや一時のブームが去ったことなどによって、他の高級食パン専門店と同様に閉店が進み、「旭神店」に続き、昨年12月末には「札幌琴似店」も閉店した。今回の「釧路愛国店」は、後継事業者に引き継ぐことができず、惜しまれながらの閉店となった。釧路市・釧路町の境界領域では、ベーカリープロデューサー岸本拓也さん直営の「あの人はナルシスト」や「銀座に志かわ」、「一本堂」、「HARA/PAN」が集中出店していた。しかし、2022年以降に閉店が続き、今回の「一本堂」閉店で、この地域の存続店舗は「HARA/PAN」のみになった。なお、道内の「一本堂」は、「北海道千歳勇舞店」の1店舗になった。


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