釧路市で創業88年の歴史を持つ紙製品・文具などの小売店、山一佐藤紙店とリラィアブル(本社・釧路市)は、道東産木材「コブシ」を利用した筆記具「DOTO WOOD」シリーズを商品化した。佐藤紙店のほか、リラィアブルが展開する「コーチャンフォー」など道内店舗で2023年12月15日から発売を開始した。(写真は、道東のコブシを使用した筆記具「DOTO WOOD」シリーズ)

 佐藤紙店とリラィアブルは、道東の企業同士として、道東の魅力を発信する取り組みを進めてきた。釧網本線の季節列車「ノロッコ号」や「SL冬の湿原号」にちなんだボールペンを商品化してきたが、今回、道東の木材を利用した筆記具に取り組むことにした。

 ベースにしたのは、三菱鉛筆(本社・東京都品川区)の筆記具「ジェットストーム」。これはグリップ部に道産のナラ材を使用したもの。佐藤紙店とリラィアブルは、ナラ材に代わって道東産コブシをグリップ部に使用することで、道東の森林資源の豊富さを発信することにした。筆記具本体は三菱鉛筆が製造しており、4色ボールペン(黒・赤・青・緑)とシャープペンが一体化したものと三菱鉛筆「ピュアモルト」をベースにしたボールペン、シャープペンがある。

 4色ボールペンとシャープペンが一体化した筆記具のうち、ボディカラーがネイビーとシャンパンゴールドはリラィアブル店舗で、ブラックとシルバーは佐藤紙店でそれぞれ販売している。「DOTO WOOD」のロゴマークは、釧路市在住の平面造形作家、阿部啓明氏の作品で、道東の森を元気に走り回るエゾリスがモチーフ。商品価格は、全商品ともに1本税別3200円(税込み3520円)。
 佐藤紙店の3代目社長、佐藤公一郎氏(47)は、「コブシは早春に他の木々に先駆けて花が咲き、北国の春を知らせる木材として知られています。今回の筆記具を通じて道東の自然の魅力を伝えていきたい」と話している。


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