グループ負債総額1100億円超を抱えて2023年10月30日に、民事再生法の適用申請を東京地裁に行ったガイア(本社・東京都中央区)とそのグループだが、翌10月31日もパチンコホールの営業を継続している。北海道にある唯一の店舗「ガイア北42条店」(札幌市東区)も、いつも通りの営業風景が見られた。(写真は、「ガイア北42条店」)
ガイアは、民事再生法適用申請と同時に、東京証券取引所スタンダード上場のJトラスト(本社・東京都渋谷区)グループを再生スポンサーとする基本合意書を締結した。民事再生法のプレパッケージ方式と呼ばれる再生方式で、Jトラストがスポンサーになることで事業の維持、従業員の雇用確保、取引先との関係継続を維持しようとするもの。
基本合意書締結に基づき、Jトラストは、ガイアとの間で50億円のDIPファイナンス(民事再生法の手続き申し立てから手続き集結までに行う融資のこと)を行い、事業の維持・運営資金を貸し付けた。これによりガイアは、国内85店舗の営業を継続する。北海道で唯一の店舗である「ガイア北42条店」は、2023年10月24日に新台入れ替えを行い、5機種10台を導入している。民事再生申し立て翌日の店頭には、民事再生に関する貼り紙や掲示物は一切なく、通常通りの営業を行い、利用客もいつも通りのパチンコ台に向かっていた。
ガイアの純資産は、2021年5月期には141億8400万円だったが、2023年5月期は16億5100万円に急減。損益計算書の純損失は2021年5月期179億1800万円、2022年5月期59億5800万円、2023年5月期65億7500万円だった。Jトラストは、国内や東南アジア各国で金融事業を行っており、2022年12月期の営業収益は824億1900万円、営業利益143億9900万円、純利益126億3200万円だった。