五島軒が菓子端材再利用の工場直売店「CRUMB+」、販売絶好調のうれしい誤算

経済総合

 函館の老舗レストランで、パン・ケーキ・カレー製造販売の五島軒が、同社の上磯第一工場(北斗市追分3-2-19)内に開設した直営売店「CRUMB+(クラムプラス)」の売れ行きが好調だ。工場から出る菓子やケーキの端材(クラム)などを再利用した無人販売店で、当初の予想を大幅に上回る売れ行き。営業日や営業時間を限定して対応しているが、閉店時間を待たずに完売する日々が続いている。(写真は、五島軒上磯第一工場に開設した直営売店「CRUMB+」)

「CRUMB+」は、柳月(本社・河東郡音更町)が、十勝音更工場(同)で行っている取り組みを参考に、今年4月28日から五島軒の上磯第一工場で始めた。同工場から出る菓子の端材や焼きむらが出て店頭販売できない菓子などを再利用、カップに入れたスイーツやケーキ、大容量ケーキに再加工して販売している。また、商品パッケージに難があるレトルトカレーやカレー缶詰なども販売している。

 当初は、1日5万5千円前後の売り上げを予想し、24時間無人販売をする予定だったが、オープン日の4月28日と翌日の29日で1日100万円を超える売り上げとなり、用意した端材の在庫がゼロになる事態に。急遽、販売を取りやめざるを得なかった。営業を再開したのは、1ヵ月後の5月30日から。あまりの人気ぶりだったことから、営業日を毎週火曜日から金曜日の4日間、営業時間を10時から16時までとして、在庫がなくなり次第、閉店することにした。また、人気商品の「冷凍クラムカップ」は1人3個までの制限も付けた。
 
 現在は1日12万円程度の売り上げが続いているが、それでも当初予想の倍以上の売り上げで推移している。「フードロス解決に多くの地域の皆さまに共感していただいている結果であり、ありがたく思っています」と若山豪社長。「他の菓子メーカーでも、同様の動きが広がればうれしいですね」と付け加えていた。

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