京セラコミュニケーションシステム(本社・京都市伏見区)は、再生可能エネルギー100%で運営するゼロエミッション・データセンター、仮称「ZED石狩」の建設を進めている。(写真は、「ZED石狩」の建設現場)
建設場所は、石狩湾新港地域の石狩市新港中央1丁目の港通沿い。京セラコミュニケーションシステムは、2019年に「ZED石狩」の建設計画を発表したが、その後、当初予定していたベースロード電源の計画変更により、電源構成の見直しとデータセンターの設計変更を行ってきた。こうした見直しを経て、2022年11月から着工した。
「ZED石狩」では、太陽光や風力、木質バイオマスの地域再エネ電源を活用するとともに、同社が施設の近隣に太陽光の自家発電設備(1・8MW)を建設して再エネ電源として利用する。また、複数の再エネを効率的に信頼性を高く使用するため、蓄電池とAI技術を活用した電力需給制御の仕組みも独自に構築する。
敷地面積は約4545坪(1万5000㎡)、開設時の建物の延べ床面積は約1606坪(約5300㎡)、開設時のラック(サーバーやルーター・スイッチなどIT機器を収容する専用の棚)数は400規模。建物の設計は大成建設一級建築士事務所(東京都新宿区)、監理は大成建設(同)、施工は大成建設札幌支店(札幌市中央区)。工期は、2022年11月17日から2024年7月31日まで。京セラコミュニケーションシステムは、「ZED石狩」を通じて、再エネの地産地消の可能性を実証し、国内でのデータ分散保管や脱炭素化を推進して、企業や官公庁・自治体の活用を促す。