2023年秋、札幌・ススキノに大変化を引き起こす複合施設が誕生する。旧ラフィラ跡で建設が進んでいるホテル、シネマコンプレックス、商業ゾーンの一体的な建物のインパクトは、想像以上のものになるだろう。歓楽街ススキノのイメージは一新、駅前ゾーンに流れていた人々を引きつけ、札幌の賑わい中心地が南へ南へと移る起爆剤になる。(写真は、ラフィラ跡で建設が進む仮称「すすきの駅前複合開発計画」)
ススキノは、食を中心とした歓楽街で6000軒とも7000軒とも言われる飲食施設の集積は、独特のススキノ文化を生み出してきた。このススキノ文化の受け皿の役割を果たしてきたのが、ススキノ交差点に建つヨークマツザカヤであり、その後のロビンソン百貨店、ラフィラだった。
これまでの施設が、ススキノの文化を受け入れる静脈装置だったとすれば、現在建設中の複合施設は、文化の発信機能を持つ動脈装置となりそうだ。10スクリーン約1800席を持つシネマコンプレックス、北海道産の良質な食材が集まるマルシェ、レアでプレミア感のあるフードホールや横丁に加えベース消費を支えるイトーヨーカドーとアインズ&トルペ、そして約440室を擁するホテル。
複合施設の持つ能動機能は、ススキノが蓄積してきた夜の文化に昼の文化という新しい風を吹き込むことになる。2つの文化が交じり合うススキノは、新たな魅力を発信する街に変貌、より多くの人たちを引き寄せる。ススキノ大変化の号砲が、間もなく響ききわたる。