札幌のエンタメ文化の聖地とされた、旧ディノス札幌中央ビル(札幌市中央区南3条西1丁目)跡地が、時間貸し駐車場タイムズ南3西1第2になってから1年7ヵ月、7月31日(日)24時で営業を終了する。土地所有者は東急不動産(本社・東京都渋谷区)に移っており、新たな建物建設が具体化しそうだ。(写真は、東急不動産が取得したタイムズ南3西1第2)

 旧ディノス札幌中央ビルは、1968年10月に竣工した地下2階、地上8階建てで、映画、ゲーム、ボウリングなどが楽しめる一大娯楽ビルだった。スガイディノス(本社・札幌市中央区)の前身、須貝興行が札幌須貝ビルとして建設したが、スガイディノスはゲオやRIZAPグループと提携したことにより、建物の所有権はSDエンターテイメント、タツミプランニングへと移り、2019年3月には全国でゴルフ場やホテルを運営するクラシック(本社・大阪府大東市)の所有に変わった。

 建物の老朽化が進んでいたため、クラシックは建て替えを計画。店子の「ディノス札幌中央」は2019年6月に閉館、残りのテナントも2020年1月に退去。ビルは同年4月下旬から解され、年末には更地になって2021年1月1日から「タイムズ南3西1第2」として運用が始まった。それから1年7ヵ月、同駐車場は閉鎖される。約300坪の土地所有者は、今年2月にクラシックから東急不動産に変わっている。

 東急不動産は、旧ラフィラ跡の大型複合商業ビル「すすきの駅前複合開発計画」を他の地権者とともに進めているほか、地下鉄東豊線豊水すすきの駅近くでは分譲マンション「ブランズ札幌南7条」や「ホテル・アンドルームス札幌すすきの」を開発している。旧「ディノス札幌中央ビル」跡地は、どんな役割を担って生まれ変わるだろう。


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