全国パチンコチェーンのマルハン(京都本社・京都市上京区、東京本社・東京都千代田区)は、砂川市内の「マルハン」店舗を戦略的に再配置する。地域のパチンコ需要が伸び悩む中、生き残りに向けた新たな店舗戦略の一つの手段となりそう。(写真は、「マルハン」の店頭ロゴマーク)

 マルハンは、2002年11月に「砂川店」(砂川市空知太西1条2丁目1-16)を出店している。パチンコ320台、スロット160台で展開してきたが、12月25日で20年間の営業を終える。同社は、「砂川店」の閉店を決める前、同じ市内で9月11日閉店した正栄プロジェクト(本社・札幌市中央区)運営の「プラスイーグル砂川店」(砂川市空知太東1条4丁目1-6)を取得している。この店舗は、「マルハン新砂川店」として間もなくオープンする予定。

 マルハンが、旧「プラスイーグル砂川店」を取得したことによって、マルハンの砂川市内2店舗体制も想定されたが、結局は「砂川店」の移転オープンという形になり、1店舗の体制に変化はなかった。

 それにしてもなぜ、「砂川店」とさほど建築年数が変わらない物件を取得して、移転を決めたのか。一つは旧「プラスイーグル砂川店」を他のパチンコ店が取得するのを防ぐ防衛的な意味合いがあったこと。もう一つは、隣接する滝川市からの来店客がアクセスしやすい立地だということ。

 マルハンは、昨年からパチンコ業界全体の縮小傾向に歯止めをかけるため、店舗のM&Aを積極的に進めている。他社では運営がうまくいかなかった店舗でも、マルハンブランドで再生可能な物件が多いとしており、今回の「新砂川店」もその一つとなりそう。  
 砂川市内のパチンコ店は、ダイナム(本社・東京都荒川区)の「ダイナム北海道砂川店」(空知太西6条6丁目14)との道外資本2店舗体制が続く。なお、閉店する「マルハン砂川店」は、札幌市内で移転のため閉店した「美しが丘店」(清田区)のように売却の可能性がある。



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