土屋ホールディングス(HD、本社・札幌市北区)は10月31日、札幌市東区と苫小牧市のメガソーラー発電施設を売却、賃借に切り替えたと発表した。売却益は3億2200万円で、成長事業への投資に振り向ける。(写真は、2013年3月に稼働した「土屋ソーラーファクトリー札幌」)

 札幌市東区のメガソーラー発電施設は、2013年3月に稼働した「土屋ソーラーファクトリー札幌」。札幌市の農業体験施設「さとらんど」に隣接する市有地を活用したメガソーラー発電施設で、土屋HDは市が公募した事業者の中から選ばれた。土屋HDは、子会社で一般住宅向け太陽光発電事業に取り組んできたが、メガソーラー施設を稼働させることで、積雪寒冷地での大規模太陽光発電の課題などを検証、事業所や集合マンションなどへの利用を広げる狙いがあった。

 苫小牧市のメガソーラー発電施設は、2013年9月から稼働した「土屋ソーラーファクトリー苫小牧」。苫小牧市が当時募集していた、苫小牧はまなす地区メガソーラー候補地に応募して選定され、苫小牧市土地開発公社と20年間の土地賃貸借契約を結んで建設した。

 札幌の施設は、出力2MW(メガワット)、発電量は年間213万kW時(キロワット時)、一般住宅約600戸分。苫小牧の施設は1・24MW、発電量は年間131万kW時、一般住宅約400戸分。

 いずれも稼働から9年が経過したが、土屋HDは賃借に切り替えることで余剰資金を捻出、得られた資金を成長事業に振り向けることにした。売却先は非開示、売却日と賃借開始日は10月31日。同社は、引き続き再生可能エネルギー事業を推進、脱炭素社会に向けて貢献する。


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